高相研が第５０回記念研究大会開催　子の実情知り寄り添って　講演やシンポジウムで研鑚

（関係団体 2022-01-19付）

上田会長はあいさつで「今後も学び合う集団として進んでいきたい」と述べた

　道高校教育相談研究会（＝高相研、上田智史会長）は１４日、「変化の激しい多様性の時代をしなやかに生きる力を育む教育相談を目指して」を研究主題に、オンラインで第５０回記念研究大会を開いた。開会あいさつで上田会長は、設立５０周年の節目に当たり、「教育相談の広がりを目指し、試行錯誤しながら今日まで続けてきた」「今後も学び合う集団として進んでいきたい」との考えを示した。また、「より複雑化していく教育現場で、子どもたちの置かれている実情を深く知り、寄り添うことが求められているのではないか」と投げかけた。

　新型コロナウイルス感染防止のため、事務局がホテルライフォートからオンラインで配信し、２３９人が参加した。

　開会式では上田会長があいさつ。同会が昭和４７年に道学校教育相談研究会・高校部会としてスタートしてから５０年の節目を迎えたことを述べ、「専門家でもない私たちが仲間を増やしながら、教育相談の広がりを目指し、試行錯誤しながら今日まで続けてきた」と振り返った。

　また、「目の前の子どもたちを大切に思い、深く理解しながら心を揺さぶる教師の関わりは、いつの時代も強く求められているが、現実はどうか」と投げかけ、「より複雑化していく教育現場で、子どもたちの置かれている実情を深く知り、寄り添うことが求められているのではないか」との考えを示した。

　また、「時代が変わって、教育の世界が大きく変化していく中でも、教師としての不易の部分は大切にしていかなければならないと強く思う」「本会は、今後も学び合う集団として進んでいきたい」などと述べた。

　このあと、医療法人社団倭会こころとそだちのクリニックむすびめの田中康雄院長が「臨床から診える高校生の“こころ”と“そだち”について」と題し記念講演。

　また、東京大学の今泉柔剛理事が「高校教師に求められる生徒指導・教育相談のこころについて」と題し基調講演。

　さらに、「これからの学校教育相談に期待すること～連携・協働の在り方」をテーマに、今泉理事、本間茂裕知内町教委教育長、益子洋人道教育大札幌校准教授、高野和美札幌市教委スクールソーシャルワーカー、藤崎育子開善塾教育相談研究所長によるシンポジウムを行った。

(関係団体 2022-01-19付)