道教委　家庭教育基盤構築事業　研修用の動画配信開始　家庭教育支援能力向上へ

（道・道教委 2022-01-21付）

家にいながら専門家による具体的で分かりやすい講義を視聴できる

　道教委は、家庭教育支援者養成のための動画配信を開始した。動画配信サイト・ユーチューブに「スキマ時間で学ぶ家庭教育支援チャンネル　ま～るくなぁれ」を開設。子育てサロン代表など３人の講師が３本ずつ計９本の動画で講義を行っており、自宅にいながらスキマ時間を使って、家庭教育支援について学ぶことができる。

　道教委は、全ての保護者が安心して家庭教育を行うことができる支援体制の構築のため、全市町村に家庭教育支援者（家庭教育ナビゲーター）を養成（２２２１人）してきた。

　しかし、研修内容の充実（児童虐待、発達など）や、家庭教育支援者同士のネットワークの構築が課題となっていたことから地域における家庭教育基盤構築事業を、本年度から３ヵ年計画でスタートした。

　同事業では、家庭教育支援者（家庭教育ナビゲーターをはじめ、家庭教育サポート企業や学校関係者、地域ボランティア、市町村・市町村教委職員などを想定）を対象に、家庭教育支援を担うために必要な知識や技術を習得するための養成研修の実施や、文部科学省が進めている「家庭教育支援チーム」の設置に向けた支援などを実施する。

　このうち、養成研修については、新型コロナウイルス感染症対策とともに、家庭にいながら研修が受けられるよう、動画を配信することとした。

　空知・石狩・十勝教育局がテーマ、講師、企画、撮影を、檜山・渡島・オホーツク教育局が編集、配信を担当し、社会教育指導班主査と社会教育主事が製作した。

　講師はエムズコドモシッティング代表・小児専門作業療法士の青木美紀さん、音更町子育てサロンおとぷけ通りくるみ代表の中村友子さん、岩見沢公共職業安定所就職支援ナビゲーターの泉久美子さんの３人。

　青木さんは「障がいのある子どもの発達を促す感覚遊び」、泉さんは「様々な親子との関わりについて」、中村さんは「関係機関と連携し、〝子育て力〟を育てる支援の在り方」をテーマにそれぞれ３本ずつの動画で講義を行っている。

　動画は６分～１７分ほどの時間で、子育て相談のポイントや話を聞くときの注意点、児童虐待のサインと周囲ができること、子どもの心の発達、行政との連携の好事例、障がいのある子どもの発達を促す遊びなどについて、専門家としての豊富な経験から、誰にでも分かりやすく具体的に講義を行っている。

　今回の動画の配信期間は２月２５日までを予定。ユーチューブで「家庭教育支援のページ」と検索するとチャンネルが表示される。

　なお、同事業では文部科学省が進める家庭教育支援チームの設置促進に向けた支援も行っており、各地域で家庭教育支援研究協議会を開催し、事例紹介や意見交流を実施するなどし、３年間で全管内へのチーム設置を目指している。

(道・道教委 2022-01-21付)