ウェブ教材「おびひろタイピング」 帯広市教育研究所が開発 小・中学校での活用促す 学年に合った内容で楽しく練習(市町村 2022-01-31付)
起動画面で練習項目と学年を設定できる
【帯広発】帯広市教育研究所の情報教育グループは、タイピング練習を目的としたウェブ教材「おびひろタイピング」を市内小・中学校に提供し、活用促進に努めている。文字、言葉、文章の練習項目3種と学年を選んで練習できる仕様。アルファベットの表示を大文字・小文字、訓令式・ヘボン式から選択でき、地域の特色を問題文に取り入れるなど、学校教育での活用を念頭に置いた教材となっている。
昨年5月、市内小・中学校に1人1台端末が導入され、市内におけるGIGAスクール構想が本格化した。授業改善推進チームに参画する市内小学校教諭3人は、導入された機器のキーボードがアルファベットの小文字で表記されていることに着目。アルファベットの学習は、小学校3年生で大文字、5年生で小文字を習得するため、早期からの円滑な文字入力が難しいことを課題に挙げた。
既存のウェブコンテンツでは、大文字で表記されているタイピング練習のサイトが見当たらなかったことから、教材開発を企画。授業改善推進チーム推進教員で教育研究所情報教育グループ所員の松浦尚人教諭(北栄小学校)を中心に開発を進めた。
授業改善推進チームが作成した教材「スクールタイピング」を教育研究所が改良し、おびひろタイピングを発表。市内小・中学校に周知し、朝学習や授業の導入時で活用されている。
機能としては、「文字」「ことば」「文」のタイピング練習が可能で、学年も選択できる。既習知識をもとに練習できるよう、各学年の問題は1学年前の教科書で表記されている表現や言葉を使用している。
表示されるアルファベットは大文字と小文字、訓令式とヘボン式が選択でき、問題へのふりがなの有無なども選ぶことができる。表示設定は練習画面に進んでも変更できる仕様となっている。
また、問題文には「平原まつり」や「グリーンパーク」など、市内の特色ある場所や催し物の名称が含まれており、市内に住む子どもたちにとってなじみのある言葉が使用されている。
「文字」「ことば」は規定の問題数で練習する中での分間打鍵数が結果スコアとなり、ミスキー数や正解したキー数などが表示される。「文」は1~2分間(学年が上がるごとに10秒ずつ加算)で打ち込む速度が結果スコアとなり、打ち込んだ問題数や連続で正解した問題数などが示される。
結果スコアに従って、金・銀・銅のメダルを獲得できる仕組みとなっており、子どもたちの意欲向上につながる創意工夫が取り入れられている。
作成者の松浦教諭は「ICTの良さを授業で生かすためには、子どもたちが端末操作に慣れる必要がある。端末を活用した授業がより円滑に行われるための手助けとなれば」と、小・中学校での活用に期待を寄せていた。
なお、インターネットでおびひろタイピングと検索すると検索上位に表示されており、無料で使用することができる。帯広市教育研究所のホームページ内「おびひろっこ応援ページ」にも掲載されている。
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設定画面でタイピング方法を設定できる
(市町村 2022-01-31付)
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