【解説】大卒者 課題解決力を
(解説 2022-02-16付)

 日本経済団体連合会は、採用と大学改革への期待に関するアンケート結果をまとめた。採用に当たり大卒者に期待する能力(複数回答、以下同じ)は、「課題設定・解決能力(80・1%)」「論理的思考力(72・1%)」「創造力(42・6%)」などと続いた。

 調査は、国における大学改革の議論を踏まえ、企業の求める人材像や採用動向、産学連携に関する考えや取組状況等を把握し、提言「新しい時代に対応した大学教育改革の推進」の取りまとめに向けた参考とするために実施。

 調査対象は経団連会員企業と各都道府県地方別経済団体の経団連非加盟企業381社。調査期間は昨年8月4日から10月1日。

 採用の観点から大卒者に期待する資質は、「主体性(84・0%)」「チームワーク・リーダーシップ・協調性(76・9%)」の順に高い。

 特に期待する知識は、「文系・理系の枠を越えた知識・教養(84・7%)」「専攻分野における基礎知識(75・8%)」「専攻分野における専門知識(61・8%)」など。

 新卒者・既卒者の採用割合をみると、過去3年程度のトレンドとしては「新卒9割、既卒1割」が23・7%と最も高いのに対し、今後5年程度先のトレンドでは「新卒7割、既卒3割」が15・6%と高かった。

 今後の5年程度先で大卒採用者に占める外国人の割合が増加すると回答した企業は21・8%。理由は「優秀な人材の確保」が35・4%で最も高い。

 今後優先的に取り組むべき教育改革では、「課題解決型の教育プログラムの充実(67・9%)」「IT教育・AIリテラシー教育の推進(43・9%)」「社会や企業のニーズに対応した教育プログラムの迅速な構築・充実(41・4%)」が挙がった。

(解説 2022-02-16付)

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