【解説】教職課程 理論と実践重視へ
(解説 2022-02-24付)

 中央教育審議会「令和の日本型学校教育」を担う教師の在り方特別部会基本問題小委員会は21日の会議で、教職課程見直しに向けた検討の方向性(たたき台)を示した。教職課程の終盤に長期間まとめて教育実習を履修する従来の形態から、学校体験活動を活用し現場で段階的に経験する学びへと転換。理論と実践の往還を重視した教育課程に向けた方針を示した。

 教育実習は一般的に、教員養成大学・学部では3学年後期、一般大学・学部では4学年前期に実施されている。教育実習の履修時期が民間の採用活動と重さなるなどの課題もあり、教職課程の履修を断念する例も見られている。

 他方、各大学の教職課程では、学校インターンや学校ボランティアなど学校現場における体験を重視した活動を展開しており、学生が学習指導員などの支援スタッフとして学校現場を経験する取組も広がっている。道内では、道教委が2年度から道内教員養成大学と連携して草の根教育実習を実施し、へき地・小規模校における教育実習やへき地体験実習を体験する機会を提供している。

 21日の「令和の日本型学校教育」を担う教師の在り方特別部会基本問題小委員会・初等中等教育分科会教員養成部会合同会で示した教職課程見直しの方向性では、教育実習と学校体験を通じ、理論と実践の往還を重視する教師の養成を推進する方針を明記。

 学校体験活動の内容は、授業・部活動の補助や児童生徒に対する学習補助を体験する活動、学校における活動全般に関する支援や補助業務としている。

 また近年、学校現場で特別支援教育の充実が一層求められている状況を踏まえ、教職課程における現場体験の機会となる介護等体験の積極的な活用を挙げている。

(解説 2022-02-24付)

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