【解説】不織布マスク無償提供を
(解説 2022-03-04付)

 日本小児科学会と日本小児科医会は1日「3月時点での新型コロナウイルス感染症流行下での学校活動について」を発表した。行政における子ども用不織布マスクの無償提供、教職員に加え、学習塾・学童保育の職員等もワクチン接種の優先対象者とすることを検討すべきとした。

 子どもの陽性者と濃厚接触者が急増し学級閉鎖等の活動制限が求められる中、学校・養育者・行政・医療機関における学校生活の安全や感染対策の見解を示したもの。

 学校においては、引き続き効果的な感染対策(不織布マスクの着用、手指衛生、教室の十分な換気)を徹底するとともに、学習塾・スポーツクラブ・学童保育の対策の徹底が極めて重要と指摘。

 濃厚接触者の把握によって学級閉鎖等を実施する場合の遠隔教育は「小学校高学年以降であれば積極的に活用すべき」とし、基礎疾患のある感染重症化リスクの高い小児のため、主治医の判断を得て自主的に学校を休む場合にも遠隔教育による教育機会の確保が必要とした。

 養育者においては休校が子どもの心身に様々な影響を与える可能性があることから、子どもの居場所や養育者の確保など十分な配慮や準備が必要とした。

 行政においては、不織布マスク、抗原検査キット、検査試薬などの物資確保とともに、教職員のほか学習塾や学童保育の職員など関係者の優先的なワクチン接種の検討を求めた。

 医療機関では、検査陽性者の急増に伴う重症化患者への対応が極めて重要とし、子どもの生命を守る体制の構築が必要とした。受診した子どもには、学校での感染対策を守っても罹患した場合子どもたちに責任がなく、自責の念にとらわれる必要がないことを説明するよう求めた。

(解説 2022-03-04付)

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