【解説】児童虐待・子の性被害状況
(解説 2022-03-14付)

 警察庁は、3年における少年非行、児童虐待および子どもの性被害の状況をまとめた。児童虐待の通告児童数は前年比1%増の10万8059人。大麻乱用による検挙人数は8年連続で増加し、校内暴力事件の検挙・補導人数は8年ぶりに増加した。

 刑法犯少年の検挙人数は15・2%減の1万4818人。罪種別では知能犯、風俗犯でやや増加した。一方で、触法少年の補導人数は9・7%増の5581人で、窃盗犯、粗暴犯などで増加した。

 薬物事犯では大麻乱用による検挙人数が12・1%増の994人で8年連続の増加。覚醒剤は19・8%増の115人だった。

 校内暴力事件の検挙・補導人数は平成25年の1523人から減少が続いていたが、3年は13・8%増の625人と増加に転じた。教師に対する暴力事件の検挙・補導人数は11・6%増の196人。

 いじめに起因する事件の検挙・補導人数は198人で、小学生で増加、中学・高校生で減少。事件の罪種別件数は「暴行」「傷害」「強制わいせつ」の順に多い。

 いじめに起因するインターネットを利用した事件は16件で、うち児童売春・児童ポルノが12件。

 児童虐待の通告児童数は1%増の10万8059人となり、心理的虐待が2・4%増の8万304人、性的虐待が0・3%増の296人と増加。身体的虐待、怠慢・拒否は減少した。

 児童売春などの被害児童生徒数は1・8%減の1504人。SNSに起因する事犯の被害児童生徒数は0・4%減の1812人で、うち児童売春・児童ポルノ法に該当する被害者は9・4%増の993人だった。

 被害児童生徒のフィルタリング利用率は2・2ポイント減の12・3%となっている。

(解説 2022-03-14付)

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