北見市立学校１人１台端末持ち帰り　４月以降全校で本格実施　家庭学習での活用環境構築

（市町村 2022-02-17付）

　【網走発】北見市教委は、４年度から全ての市立学校で１人１台端末の持ち帰り（家庭での活用）を本格実施する。昨年７月からの試行結果を踏まえ、１月に基本方針を全校に周知。４月以降、準備が整い次第各学校で順次開始する予定だ。臨時休業などの非常時における健康観察やオンライン学習、平常時の家庭学習で活用できる環境を構築する。

　北見市では、ＧＩＧＡスクール構想に基づく１人１台端末としてクロームブックを整備。３年度から各学校で活用が始まり、日常授業や毎日の健康観察などで使われている。

　昨年７月から、臨時休業となった場合など、非常時にオンラインを活用した学習を進めることなどを目的に、１６校で端末の持ち帰りを試行。１１月からは試行対象を全校に拡大し、成果と課題を明らかにした。

　検証結果を踏まえ、市教委はことし１月、持ち帰りの目的、開始時期、ルール、配慮事項やトラブル発生時の対応等の基本方針を決定し、周知。各学校では、活用ルール、持ち帰りの頻度、開始時期などの検討・準備を進めており、４月以降、順次開始する予定だ。

　持ち帰り時の通信費は、原則保護者負担。通信環境が整備されていない家庭には、希望に応じて市教委のモバイルルーターを無償で貸し出すが、通信費を含むＳＩＭカードの契約は各家庭で行うよう求めている。

　また、児童生徒が適切に利用できるよう、ネットワークにアクセスできる時間を、小学生は午前６時から午後１０時、中学生は午前６時から午後１１時までに設定している。

　市教委では、保護者への理解促進に向け、リーフレット『児童生徒１人１台パソコンを活用した学習について』を作成。端末の仕様、導入しているアプリケーション、アカウント管理、Ｑ＆Ａを記載。このほか、児童生徒の主体性、協働学習、深い学びにつなげる目的であることなどを伝えている。

(市町村 2022-02-17付)