札幌市教委　５年度教員採用選考　栄養教諭区分を新設　スポーツ・芸術選考廃止し加点に

（札幌市 2022-03-01付）

　札幌市教委は２月２８日、５年度教員採用選考検査（札幌市採用希望）における主な変更点を公表した。受検区分に「栄養教諭」区分を新設するとともに、現職教員特別選考の資格要件を拡大。小学校・幼稚園教諭区分や特別支援学校教諭区分、中学校・高校教諭区分において加点制度を追加する。このほか、スポーツ・芸術特別選考の廃止およびスポーツ・芸術特別加点の新設などを盛り込んだ。

　今回の主な変更点は①栄養教諭区分の新設②小学校・幼稚園教諭区分および特別支援学校教諭（小学部）区分における第２次検査の実技廃止③現職教員特別選考の資格要件拡大④特別支援学校教諭区分における第１次検査配点の変更⑤加点制度の追加（複数免許所有・国際バカロレアＷＳ修了）⑥スポーツ・芸術特別選考の廃止およびスポーツ・芸術特別加点の新設⑦登録辞退者特別選考の廃止⑧第１次検査における専門検査（Ⅰ）の免除措置廃止―の８点。

　①では、受検区分に栄養教諭の区分を新設する。

　②では、受検者負担軽減の観点から、当該区分におけるリスニング検査（英語）および体育（水泳）の実技検査項目を廃止する。

　③では、「出願しようとする受検区分における正規教員としての勤務が引き続き３年以上」の資格要件を拡大し、出願しようとする受検区分の経験に限らず「正規教員としての勤務が引き続き３年以上」となる人であれば該当するものとする。

　④では、特別支援教育の専門性と資質・能力によって重点を置く目的から、特別支援学校教諭（小学部）区分および特別支援学校教諭（中学部・高等部）区分における第１次検査の専門検査（Ⅰ）の配点を、１００点から５０点へ変更。

　⑤では、小中一貫した教育を推進する観点から「小学校・幼稚園教諭区分および特別支援学校教諭（小学部）区分において、中学校教諭免許状を有する人」「中学校・高校教諭区分および特別支援学校教諭（中学部・高等部）区分において、小学校教諭免許状を有する人」からの申請に基づき、第１次検査の総合点に１０点を加点する。

　また、小学校・幼稚園教諭区分において、中学校または高校の保健体育の免許所有者からの申請に基づき、第１次検査の総合点に１０点を加点。

　このほか、中学校・高校教諭区分において、文部科学省ＩＢ教育推進コンソーシアム事務局が実施する国際バカロレアにかかる所定のワークショップ（ＷＳ）を修了した人からの申請に基づき、第１次検査の総合点に１０点を加点する。

　⑥では、スポーツや芸術等の分野において秀でた技能・実績を有する受検者を対象に実施していたスポーツ・芸術特別選考を廃止。同様の技能・実績を有する者を対象に第１次検査の総合点に１０点または５点を加点する制度を新設する。

　なお、スポーツ・芸術特別加点は、他の加点制度と併せて受けることを可能とする。

　⑦では、過去３年間に実施した選考検査の結果、札幌市の採用候補者名簿に登録となった人のうち、登録または採用を辞退した人を対象に実施している特別選考を廃止。

　⑧では、中学校・高校教諭区分および特別支援学校教諭（中学部・高等部）の英語において、一定の英語に関する資格を有する人に対して行っている第１次検査の専門検査（Ⅰ）の免除措置を廃止する。

　検査日程や検査の実施要領は、４月上旬に公開する予定。

(札幌市 2022-03-01付)