グランドデザイン明確に 道小理事研 紺野会長就任あいさつ
(関係団体 2022-03-02付)

道小学校長会紺野高裕新会長
紺野高裕会長

 道小学校長会の第5回理事研修会(2月25日、オンライン開催)における紺野高裕会長の就任あいさつ概要はつぎのとおり。

 今日、学校においては、新型コロナウイルス感染症への対応、GIGAスクール構想への取組、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実と学習指導要領の趣旨を踏まえた授業改善、いじめ・不登校などの生徒指導上の問題への対応、働き方改革の推進や教員等の人材確保、人材育成の問題をはじめ、複雑かつ多様な課題に直面している。

 さらには、高学年における教科担任制などの教員定数の改善、公務員の定年延長に関わる取組、北海道胆振東部地震での教訓を生かした学校安全教育、特別支援教育の充実、服務規律の徹底、子どもの貧困・虐待の問題なども、対応しなければならない喫緊の課題である。

 各学校では、新学習指導要領が全面実施された2年度から現在に至るまで、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う対応等に奔走し、多くの制約と苦難の連続の日々を乗り越えてきた。学習指導要領で求められている社会に開かれた教育課程の実現、主体的・対話的で深い学びに向けた校内研修の充実等に十分に時間と労力を割けない状況の中、創意工夫を重ねてきた。

 また、1人1台端末の導入は、家庭と学校を結ぶオンライン授業や今後の授業改善に大きな可能性を感じさせるものだが、授業研究や校外の人との交流が難しい中、その有効活用についてはいまだ道半ばである。

 このような困難な状況にあっても、各学校においては校長のリーダーシップのもと、子どもたちが変化の激しい時代を生きていくための資質・能力を育成するために教師一人ひとりが指導力を高め、ICT活用能力を高めるなど、研究・研修の在り方を工夫し研鑚を積み重ねていくことができるよう不断の努力を重ねている。

 今後も私たち校長は、このような教育課題や教育改革の推進に取り組んでいかなくてはならない。時代の変革期を迎えている今だからこそ、これまで以上に、校長のリーダーシップとマネジメント力が問われる。子どもたちと学校の未来を見据え、児童の実態や地域の特性を十分に考慮し、教育目標とその重点を定め、つぎの時代につながる持続可能なグランドデザインを明確に示すことが必要である。

 4年度は、第65回道小学校長会教育研究旭川大会が開催される。校長の職能向上と本道教育の質の向上を目指して研鑚を積んでいく大切な機会となる。

 一昨年は書面開催と紙面交流、昨年はオンライン開催も取り入れ、コロナ禍において進化を重ねている。

 旭川大会においても感染状況を見極めつつ、実行委員会と連携して当面は会同とハイブリッドの両面で準備を進めていく。いずれにしても分科会の充実を目指して、これまでの財産を生かしながら議論を深めていくことが、日常の学校経営の充実に結び付くものと考えている。

 理事の皆さんは、それぞれ各地区のリーダーとして重責を担われてきたことと思う。地域による実情は様々かと思うが、各地区校長会が道小という組織を通して、今後も私たち自らが主体的・創造的に協働していくことが大切であると考えている。

 4年度からコロナ禍の対応ということだけでなく、経費節減に向けた取組としてのオンライン会議も計画している。

 これからもこの道小という組織を活性化させるとともに、道中学校長会、道公立学校教頭会、道教委や市町村教委などの教育関係諸団体などとも連携を図りながら、チーム北海道として本道教育の充実に努めたい。

(関係団体 2022-03-02付)

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