札幌市立大デザイン科が原初展　変わらず大事なものは　現場で着想得た作品１０点

（札幌市 2022-03-10付）

様々なデザインを生かした作品が並んだ

　札幌市立大学デザイン学部・デザイン研究科は１日から６日までの６日間、札幌市民ギャラリーで、原初展ｖｏｌ.０２「あるいは、巡るぐるぐる」を開催した。学生たちが、札幌や小樽など実際に出向いた現場で出会った「人・もの・こと」との関わり合いの中でモチーフを見つけ出し、制作した作品や研究について紹介した。

　２回目の開催となる今回は「変わりゆく世界に生きる〈私―たち〉にとって、変わらずに大事なものごととは何か？」をテーマに探求したデザイン実践を紹介。研究室の学生たちが、自らのフィールドワークや体験をもとに、伝えたいことを表現した作品や研究合わせて１０点を展示した。

　「市電に乗って札幌の暮らしを描きなおす活動のデザイン」では、市電乗車という「あてのない」日常の体験を通して垣間見た、過ぎゆく景色や人々の営みから想像を広げて、市電の魅力を表現したアクセサリーなどのデザイングッズを展示した。

　また「人びとの生きた物語を手繰り紡ぐ活動のデザイン」では、観光都市として広く認知されている小樽市が、一方で寂れた商店街が並んでいる現状の中で、小樽の魅力の継承を目指したデザイン活動を紹介。物語の紡ぎ手の「私」が、歴史を持った町との関わりの中で、どのように魅力を伝えていくことができるのかについて考察し、実践した内容を展示した。

　このほかにも、様々なアイデアを生かした作品が並んだ。

(札幌市 2022-03-10付)