札幌市　子の生活実態調査中間報告　進学希望　大学以上が最多　　所得層に応じ割合上昇傾向

（札幌市 2022-03-09付）

子どもの進学に対する希望（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市子ども未来局は、子どもの生活実態調査の中間報告概要をまとめた。子どもへの影響を５段階の所得層別に調査したもの。小学５年生、中学２年生、高校２年生を対象にした、進学に対する希望の調査項目では、「大学またはそれ以上」と回答した割合が最も高く、低所得層Ⅰの４０・５％から、所得層が上がるにつれて上昇する傾向となり、上位所得層では６７・３％となった。　

　アンケートは４年度に新たに策定する子どもの貧困対策計画の基礎資料とすることを目的に実施。

　所得階層区分は、各世帯の所得が相対的貧困線（１２７万円の等価可処分所得が基準）の何倍に当たるかを示したもの。今回は年間収入から可処分所得を推計。低所得層Ⅰ（１・０倍未満）低所得層Ⅱ（１・０～１・４倍未満）中間所得層Ⅰ（１・４～１・８倍未満）中間所得層Ⅱ（１・８～２・５倍未満）上位所得層（２・５倍以上）で区分した。

　子どもを対象にした進学に対する希望の調査項目では、小学５年生、中学２年生、高校２年生、計３５１３人が回答した。

　集計結果をみると、全所得層で「大学またはそれ以上」の回答割合が最も高く、低所得層Ⅰで４０・５％。所得層が上がるにつれて上昇する傾向にあり、中間所得層Ⅱは５６・０％、上位所得層は６７・３％と、半数以上が大学以上の進学を希望する結果となった。

　一方「高校まで」の割合では、低所得層Ⅰで１４・３％、低所得層Ⅱで１２・８％となり、所得が低くなるにつれて、高校までの割合が高くなった。

　また「専門学校」の回答割合は、低所得層Ⅰが１３・６％で最多。所得が上がるにつれて減少し、上位所得層は５・４％となった。

　「高等専門学校」は、中間所得層Ⅰの２・０％が最も高く、他の層はいずれも１・４％以下だった。

　「短大」は、低所得層Ⅰが２・１％で最多。そのほかは、１・７％以下で推移した。

　「中学まで」は、低所得層Ⅰと中間所得層Ⅱの０・５％が最多となった。

　一方で「まだわからない」と回答した割合は、いずれの層も２１～３２％だった。

(札幌市 2022-03-09付)