釧路局　管内防災教育マップ　子の命守る行動紹介　関係機関と連携し８事例

（道・道教委 2022-04-05付）

　【釧路発】釧路教育局は３月下旬、釧路管内「防災教育マップ」を作成し、釧路教育局のウェブページに掲載した。防災教育の体験学習を行っている関係機関の取組、各学校の実践８事例を紹介。各学校等で積極的な活用を呼びかけている。

　災害等を乗り越えて次代の社会を形成することに向けた諸課題に対応して求められる資質・能力を、教科等横断的な視点で育成していくことがねらい。

　管内の関係機関と連携し、防災教育に関わる講師派遣や災害時の物品貸出や提供、ハザードマップなどについて市町村ごとに紹介。釧路総合振興局や釧路地方気象台、道警など、様々な分野の関係機関との連携により作成された。

　政府の地震調査委員会は、今後３０年以内に日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の発生確率が、Ｍ８・８以上では４０％、Ｍ７・８以上だと８０％になることを示した。地震・津波に対する備えや命を守る行動の必然性が高まる中、あらゆる関係機関と連携した取組を行った。

　防災教育マップに携わった関係機関は、釧路総合振興局、陸上自衛隊第２７普通科連隊、釧路地方気象台、道開発局釧路開発建設部、道警、市民防災センター、市消防本部、市社会福祉協議会、道教育大学釧路校、日本赤十字社北海道支部。

　各関係機関と実施した８つの事例を紹介している。

　このうち、釧路総合振興局と標茶町役場から提供されたハイゼックスや災害用備蓄食料を活用した「防災食の調理実習」に取り組んだ標茶町立中茶安別小中学校は、保護者にも呼びかけて実施。参加者からは「災害のときこそ栄養バランスの取れた食事をし、体調管理をしたい」という声が聞かれた。

　また、釧路町立別保小学校は、市消防本部と釧路町役場が連携。消火体験や地震・津波などの災害講話、段ボールベッドの組立体験などを実施。地震や津波などの災害に対する備えや避難所での役割などについて学んだ。

　ウェブページに掲載されている８つの紹介事例はつぎのとおり。

▽鶴居村立幌呂中学校＝避難所運営ゲームＤｏはぐを活用した避難所運営体験

▽釧路市立芦野小学校＝ウェブ会議システムズームを活用した防災にかかる講話

▽標茶町立中茶安別小中学校＝ハイゼックスを活用した調理実習

▽鶴居村立幌呂中学校＝避難所運営ゲームＤｏはぐを活用した避難所運営と設営体験

▽釧路町立別保小学校＝役場・消防と連携した防災にかかる講話と消火体験

▽弟子屈高校＝日本赤十字社と連携した防災にかかる協議・演習

▽阿寒高校＝レスキューキッチンを活用した調理実習

▽標茶高校＝開発局と連携したマイ・タイムラインの作成

(道・道教委 2022-04-05付)