札幌市教委　１人１台端末指針改訂　アプリ別活用法を追加　不登校で別室登校支援事例等

（札幌市 2022-04-19付）

　札幌市教委は、昨年３月に策定した１人１台端末活用のガイドラインを改訂した。新規追加となったアプリケーション別の活用方法では、児童生徒がアプリケーションで作成したスライドやデジタル教科書を授業で活用する様子を紹介している。不登校支援における活用の項目では、別室登校と自宅での端末活用方法や支援例などを具体的に示した。このほか、災害時等の緊急時の取組などについても明記している。

　市教委は昨年３月、１人１台端末を学習ツールとして活用するための可能性を整理し、学校における具体的な取組例や配慮すべき事項、モデル研究校での実証研究等を取りまとめるため、１人１台端末活用のガイドラインを策定。「活用の具体例」「健康上の配慮」など７章で構成している。

　今回の改訂は、市立学校における１人１台端末の整備完了に伴い、各校で端末を活用した取組状況を踏まえ、成果と課題の整理などを目的としている。

　追加項目では、アプリケーション別活用方法を新たに加えた。端末にインストールされている発表資料やスライドの作成ソフトのほか、デジタルドリルやネットモラル教材を使用した各学年・各教科の授業の事例を紹介している。

　このほか、昨年９月から開始している平常時の端末の持ち帰りに関する通知文を新たに加えた。

　また、不登校支援や緊急時における取組を更新。不登校支援では、別室登校と自宅での端末を活用した児童生徒への具体的な支援や状況に応じた端末の活用方法を加えた。

　緊急時における取組では、感染症や災害等の非常時にやむを得ず登校できない児童生徒に対する学習支援と授業配信に関する事項を新たに明記した。

　基本的な考え方として、「学級閉鎖等の措置を取る際は、学校が課す家庭学習と、教員によるきめ細かな状況把握や支援によって、子どもの学習および教員とのつながりの継続を徹底」など４つを示した。学習内容については、措置期間中の時間割（タイムスケジュール）を作成し、該当の家庭に周知することを求めている。

　ガイドラインは、市のホームページでダウンロードすることができる。

(札幌市 2022-04-19付)