札特協3年度 特別支援教育の現状 ⑤ 感染症予防対策に苦慮 校種間連携 進学等の引継ぎ最多(札幌市 2022-05-24付)
▼傾向と分析
市の取組をみると、特別支援学校の児童生徒が自分の暮らす地域の子どもたちと触れ合い、地域における活動を広げていくことを目的とし地域学習校の取組では、小・中学校ともに「その他」が最多。小学校は39%、中学校は47%だった。
小学校は「行事への参加のみ」が16%、「一部の教科等」が24%、「行事と一部の教科学習」が21%となった。
中学校は「行事への参加のみ」が40%、「一部の教科等」が13%、「行事と一部の教科学習」はゼロだった。
校種間連携の具体(複数回答可)では、小・中学校ともに「就学・進学に関わる引継ぎ」が最も多く、小学校が185件、中学校が80件となった。
このほか、小学校は「個々の幼児(児童)の特別支援に関わった話し合い」が105件、「児童と園児の交流」が73件、「連携校の教員間で話し合いや研修会の実施」が62件などとなった。
中学校は「生徒と児童の交流」が44件、「個々の幼児(児童)の特別支援に関わった話し合い」が42件、「連携校の教員間で話し合いや研修会の実施」が22件だった。
地域学習校の活動内容は、小・中学校ともに「その他」が大幅に増えている。感染症予防による新しい教育活動の工夫が進んでいることも考えられる。
校種間連携については、引継ぎや交流をはじめ、様々な取組が定着していることが分かる。「小中一貫した教育」の取組の一環としても広がっている。
▼傾向と分析
▽感染症予防対策について
小・中学校ともに、ソーシャルディスタンスの確保が難しいと感じている学校が多い。特別支援学級においては、教員も含めお互いの距離を近づけて学習したり活動したりする場面が必要となることもある。そこでの対応や工夫が難しいこともあることがうかがえる。
交流および共同学習の実施についても、回数や内容が減少しているというデータもあり、苦労していることが分かる。
困難な事例として記述されている中に、全校の規模、特別支援学級の学級数や人数が多いことによる施設環境面での苦労についても述べられていた。全市的に特別支援学級在籍児童生徒が増加していることも関連している。保護者からの感染症対策に関わる要求や要望で苦慮している例も数件あった。
(札幌市 2022-05-24付)
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