研修受講奨励へガイドライン案 学校研究活動も対象に 文科省 管理職らで分担可
(道・道教委 2022-06-29付)

 文部科学省は27日の中央教育審議会の合同会議で、研修履歴を活用した対話に基づく受講奨励に関するガイドライン案を示した。5年度から記録することとなる研修の範囲や内容を新たに示し、任命権者が判断する研修として市町村教委の職場研修や学校の研究活動(公開研究会など)を挙げた。研修の受講奨励に当たっては、学校管理職のほか主幹教諭に担わせることを可能とした。

 研修履歴の記録は、教師が自らの学びを振り返るとともに、管理職等が研修の奨励を含む適切な指導助言を行うことを目的とするもの。対象となる教員は公立の学校、幼稚園、幼保連携型認定こども園の正規教員。

 記録する研修の範囲として、必須記録研修(都道府県教委等による研修、大学院修学休業による大学院の課程、任命権者による免許法認定講習・認定通信教育など)と「その他任命権者が必要と認めるもの」を規定した。具体的には、市町村教委による職場研修、職務専念義務免除研修、国・都道府県・市町村による研究委託、各学校で主題を設定して行う研究活動を対象とした。教師が自主的に参加する研修に関しては、申告で選択式に記録することを原則とする。

 校長等の管理職においては、期首面談や期末面談などの場を活用し、対話に基づく受講奨励を実施する。学校の規模・状況に応じて主幹教諭などに一部を担わせることを可能としている。

 研修受講に課題のある教師への対応も盛り込み、やむを得ない場合は職務命令を通じて研修受講を求める。

 指導に課題のある教師(指導不適切の認定には至らないものの、教科等の指導に一定の課題が見られる教師)への対応も明記。自己評価や学校管理職等による評価を行い研修計画書を作成し、研修の受講を求める。教育委員会も積極的に関与するとし、国は今後、関係ガイドラインを改正する。

 会議ではこれらの内容を大筋で合意。衆参両院での附帯決議に基づき①教師自身が子どもたちの道しるべとして学び続ける存在であること②研修履歴の記録・管理が目的化することなく新たな学びの実現に活用すること③報告・記録事項の簡素化を図ること④前提となる働き方改革の推進と指導体制の充実を図ること―などを盛り込み、近くパブリックコメントを実施する方針を決定した。

(道・道教委 2022-06-29付)

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