道いじめ問題審議会 本年度初会合 潜在的いじめの発見を 新会長に北翔大・飯田教授
(道・道教委 2022-07-05付)

 道いじめ問題審議会は6月27日、札幌市内のかでる2・7で本年度第1回会議を開いた。会長に北翔大学の飯田昭人教授を選出。議事では本道におけるいじめ認知件数の少なさが課題として挙がり、オンラインを含む潜在的ないじめを発見する必要性が指摘された。

 審議会は、道いじめ防止等に関する条例に基づき、本道におけるいじめ防止対策等の推進を図るため、道教委の附属機関として設置。

 集合・オンラインのハイブリッド形式で開催し、審議会の委員・特別委員合わせて10人が出席した。

 開会に当たり道教委の伊藤伸一生徒指導・学校安全担当局長があいさつに立ち、本道におけるいじめ防止に向け忌憚のない意見を求めた。

 続いて本年度審議会の会長として飯田教授を、副会長として札幌弁護士会「子どもの権利委員会」の根本寛子委員を選出した。飯田会長は、いじめ事案に対応するには学校・教育委員会・地域や社会が連携して取り組む必要があるとし「審議会としての役割を果たすため、委員の皆さんと力を合わせて取り組みたい」と述べた。

 つぎに、道教委から道いじめ防止基本方針や文部科学省の2年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果に関して説明。

 意見交換で委員は、道内におけるいじめ認知件数の少なさを課題として指摘した。道教委は、新型コロナウイルス感染症の影響による認知漏れや認知し切れていないケースが含まれている可能性があるとし、秋ころに3年度調査結果の公表を予定していることから、認知率の低い状況について分析する必要があるとした。

 このほか「オンラインではいじめの被害者と加害者の関係性が逆転し、報復合戦になっていると聞く。複合的な抑圧や関係性についてもメスを入れなくてはならない」「コロナ禍で児童生徒のコミュニケーションが見えづらい状況。潜在的ないじめを発見する必要がある」などの意見が挙がった。

(道・道教委 2022-07-05付)

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