特別支援教育の基本方針 学び場充実など4点 道教委 5年度開始へ骨子案(道・道教委 2022-07-06付)
道教委は、来年度から始まる新たな特別支援教育に関する基本方針の骨子案をまとめた。「多様な学びの場における教育環境の充実」など4点を柱に再構築し、教員の専門性の向上やICTを活用した指導の充実などの基本的考えや今後の施策を示す予定。パブリックコメントや議会議論などを経て5年3月に決定する。
4日にオンラインで開催した新たな特別支援教育に関する基本方針の策定に向けた検討会議の初会合で示した。
基本方針は北海道における特別支援教育を推進する基本的な考え方を示すもの。現行の方針が本年度で完了することから、特別支援教育を巡る状況の変化等を踏まえ改定する。
計画期間は5~9年度の5年間。方針の構成を再構築し、特別支援教育の充実に向けた柱として①多様な学びの場における教育環境の充実②切れ目のない一貫した指導や支援の充実③特別支援教育の質の向上④今後の特別支援学校の整備に向けた方向性―の4点を設定。現状と課題、今後の方向性や施策をまとめる。
このうち①では各校種における学びの場の充実、自立と社会参加の充実などを盛り込む方針。就学指導の支援では、企業の理解を深める学校見学会の継続・拡充を挙げ、より多くの企業による雇用の実現を図っていく。
②では就学前からの支援体制の整備や卒業後の支援に関してを記載。保健・福祉等の関係部局が連携して障がいのある子どもの状況を把握する教育体制・支援体制の充実に向けた方向性を示す。
③では教員の特別支援教育の専門性向上、ICT活用による指導の質の向上、障がいの重度・重複化、多様化や医療的ケアに向けた対応を、④では学校配置の考え、卒業後の進路を見据えた学科整備、教育環境の整備に向けた狭あい化対策、効率的なスクールバス運行に向けた体制整備などを盛り込む予定。
会議で村上由佳学校教育局特別支援教育担当局長は、多様な教育的ニーズのある児童生徒が各地域で学ぶことのできる体制の整備や、教員の専門性向上の取組を一層充実する必要があるとし「障がいのある子どもたちの自立や社会参加を見据え、一人ひとりに応じた指導や支援を提供できるよう計画の策定を進めたい」と述べた。
8月の次回会議で素案を示し、10月にパブリックコメントを実施して原案を作成。5年3月の教育委員会で決定する予定。
(道・道教委 2022-07-06付)
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