【解説】読書活動推進計画の策定率
(解説 2022-07-15付)

 全国学校図書館協議会の調査によると、3年度における小学生の1ヵ月当たりの平均読書冊数は1・6冊、中学生は5・3冊、高校生は12・7冊で、ここ数年で微増傾向にある。

 国の第4次子供の読書活動の推進に関する基本的な計画(平成30年度~令和4年度)では、自治体で定める子供読書活動推進計画の策定率を、4年度末までに市で100%、町村で70%とする目標を掲げている。

 文部科学省が発表した調査結果によると、3年度末時点で市の93・9%、町村の74・4%が計画を策定し、目標達成となった。未策定の町村の理由は「人材不足」「公立図書館が未設置」「各学校に一任」「上位計画で位置づけ」など。

 市町村の策定率が100%となった都道府県は秋田県や福島県など12県。一方、策定率が50%以下の県もあるなど差が見られる。

 道内の状況をみると、子供読書活動推進計画を策定した市町村数は169市町村。策定率は94・4%となり全国平均の83・5%を上回った。このほか作業中が4市町村、策定検討中が4市町村、策定予定なしが2市町村となっている。

 道教委は平成30年3月に策定した北海道子どもの読諸活動推進計画で市町村における計画策定の目標指標を設定。各教育局や道立図書館による情報提供、情報共有を図り、策定率の向上に努めてきた。道立生涯学習推進センターホームページでは各市町村における計画のリンクを掲載している。

 文科省は今後、策定を予定していない市町村に対し、現状把握に努めるなど支援の推進を図っていく方針。また、5年度から開始となる「第5次読書活動の推進に関する基本的な計画」の策定に向けた有識者会議で議論を行い、5年3月に閣議決定を目指すとしている。

(解説 2022-07-15付)

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