【解説】大麻使用で未成年検挙数増加

（解説 2022-07-21付）

　全国・本道共に、大麻の使用による未成年の検挙人数が増加している。道内で３年に覚醒剤、大麻等の薬物事犯で検挙・補導された少年２６人のうち、大麻事犯で検挙・補導された少年は２１人と全体の８割以上を占めている。道警では「大麻には脳に作用する成分が含まれており、乱用すると幻覚、記憶障害、学習能力の低下、人格の変化などの様々な不具合を引き起こしている」と大麻乱用防止を呼びかけている。

　道警が発表した「少年の大麻事犯の現状」によると、３年中に覚醒剤、大麻等の薬物事犯で検挙・補導された少年は２６人で、前年に比べ１０人減少。うち大麻事犯で検挙・補導された少年は２１人で、全体の８割以上を占めている。

　学職別では、有職少年が１０人、無職少年が７人、高校生、その他の学生がそれぞれ２人となっている。

　また、厚生労働省の薬物乱用対策推進会議で公表した「第５次薬物乱用防止５か年戦略」フォローアップの概要によると、薬物事犯の検挙人員は、前年比１５９減の１万４４０８人。うち覚醒剤事犯の検挙人員は、６８４人減の７９７０人と６年連続で減少し、３年連続で１万人を下回っている。一方、大麻事犯の検挙人員は、５２３人増の５７８３人と８年連続で増加し、過去最多を更新した。

　薬物乱用の防止に関わって、道警では毎年、小学生用、中・高校生用の「少年の薬物乱用防止パンフレット」を作成している。

　小学生用パンフレットでは、大麻はどのような薬物か、大麻乱用のきっかけなどの内容を掲載。中・高校生用では、薬物乱用の影響、薬物乱用防止Ｑ＆Ａなどを記載している。

　また、市立札幌平岸高校では「あなたの人生は大麻にはない」とのメッセージを込めたポスターを作成し、乱用防止を訴えている。

(解説 2022-07-21付)