【解説】部活動改革へ3団体に要請
(解説 2022-07-28付)

 室伏広治スポーツ庁長官は26日、日本スポーツ協会、日本中学校体育連盟、スポーツ安全協会に対し、運動部活動の地域移行に関する検討会議提言を受けた要請文を手渡した。

 要請文の内容は概ね検討会議の提言に準じたものとなっており、日本スポーツ協会と日本中学校体育連盟への共通項目として①今後の大会の在り方の見直し②大会参加生徒の安全確保③大会引率・運営に関与する教師の負担軽減―を挙げ、中学生向けの全国大会の在り方や運営体制の見直し、運動種目ごとの適正な回数の精選を求めた。

 また、集団競技での外部指導者の引率を可能とするほか、個人競技における外部指導者の引率を「校長・教師・部活動指導員が引率できない場合」に限定している場合、校長が認めた上で引率できるよう規定の見直しを求めている。

 個別の要望として、日本スポーツ協会に対しては多くの指導者がJSPOによる公認スポーツ指導者資格の取得を目指す制度設計を求めたほか、総合型地域スポーツクラブやスポーツ少年団を融合した「地域スポーツクラブ(仮称)」の形成、中学校の運動部活動を融合する地域の一例を示した。

 中体連に対しては、地域のスポーツ団体の大会参加を認めるとした同連盟の方針を踏まえ、都道府県の大会でも同様の見直しを行うよう協力・支援を求めた。

 スポーツ安全協会には、部活動の地域移行を見据え、従来の災害共済給付制度と同程度の補償が受けられるスポーツ保険の速やかな実施を求めている。

 スポーツ庁においては今後、提言をもとに運動部活動のガイドラインの改訂、関連する諸制度の見直しや概算要求への計上など必要な施策を検討するとしている。

(解説 2022-07-28付)

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