【解説】MSF開発の教材提供開始(解説 2022-07-19付)
国境なき医師団(=MSF)日本が開発した小学5・6年生向け学習教材「世界といのちの教室 学校授業用デジタル教材」の提供が13日から始まった。道徳科や社会科、総合的な学習の時間の発展的な学習教材として利用可能。45分以上の授業1回での利用を想定し、利用を希望する教員に無料で提供する。
MSF日本はこれまで、若い世代へ人道援助の理解・支持を広げるための取組を推進。日本全国の学校などでMSFの海外派遣スタッフが活動地での状況や体験を話す講演を行ったほか、一昨年の10月から小学5・6年生を対象に海外派遣スタッフによるワークショップを取り入れた教育プログラム「世界といのちの教室」を開始した。
若い世代が今、世界各地で起きている人道危機を知り、自分事として考えを深めることや国境を越えて人道援助を届ける意義を理解することが目的。
開発に当たり、小中学生への1人1台端末の配布に着目。教育現場のICT環境整備が進んでいることから、道徳科や社会科、総合的な学習の時間に教員が活用できる教材を開発することで学校カリキュラムに取り入れやすく、多くの子どもに人道援助や国際貢献の学びの機会を提供する。
教材の開発過程では、現役教員や教育関係者への聞き取り、小学校で模擬授業を行うなど教育現場の意見を取り入れ、デジタル教材と共に指導案を配布することで教員の準備負担の軽減にもつなげた。
また、GIGAスクール構想の課題として挙げられている「教員のICT活用指導力」に対処するため、指導案に沿うことで誰でも簡単に授業を進めることができるよう検討を重ねた。
8月7日には夏休み企画として、オンラインで参加できる模擬授業を開催する。
(解説 2022-07-19付)
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