【解説】若年者の消費者教育定着を(解説 2022-07-06付)
消費者庁と日本弁護士連合会は、ことし4月に成年年齢が引き下げられたことを踏まえ、今後、若年者への消費者教育の一層の実践・定着に向け連携を強化する。6月29日に両者の合意文書を締結。消費者被害の防止と消費者市民社会の実現のために充実した消費者教育の推進がより一層重要であることなどから、連携して各種取組を進める。
合意文書では、主に①消費者教育関連イベントの開催②弁護士等の専門家の参画による実践的な消費者教育の推進③継続的な意見交換―の3点の取組を強化することを確認した。
①では、7月に消費者教育コーディネーター会議、夏期消費者セミナー、来年1月に消費者教育オンラインセミナー、2月に消費者教育の実践事例表彰の実施を想定。また、法務省の教員向け法教育セミナー、文部科学省の消費者教育フェスタ、金融庁のグローバルマネーウイークなど、他省庁のイベントでも連携を検討している。
②では、消費者庁において弁護士等の専門家が参画する実践的な消費者教育の実施と、専門家と教育現場との橋渡しを行う消費者教育コーディネーターの配置・活用を地方公共団体に働きかけるとともに、外部講師の派遣やコーディネーターの配置に必要な地方公共団体の経費について、地方消費者行政強化交付金を通じて財政的に支援する。また、消費者教育ポータルサイトによって、講師派遣を行う各地の弁護士会に関する情報を発信する。
日本弁護士連合会は、各地の弁護士会に対して、教育現場への講師派遣や消費者教育ポータルサイトへの団体情報の登録を促すための情報を提供する。
このほか①・②の取組が着実に進展し、若年者への消費者教育の実践・定着が進むよう継続的に意見を交換する。
(解説 2022-07-06付)
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