創造的教育方法を開発へ　伊達開来高が指定校に　複数大学と学びを支援　文科省

（国 2022-07-27付）

　伊達開来高校（相馬利幸校長）は、文部科学省の新時代に対応した高校改革推進事業（創造的教育方法実践プログラム）の指定校に選ばれた。北海道大学や吉田学園など複数の大学・専門学校等の協力を得てデータサイエンスや観光学などの遠隔講義を展開し、教科等横断的な学習カリキュラムを開発・実践する。８月以降に関係機関の関係者で構成するコンソーシアムの設置やコーディネーターを配置し、取組を開始する予定。

　創造的教育方法実践プログラムは、新たな教育手法を活用して教科等横断的な学びの取組に関する調査研究に取り組む文科省の新規事業。事業期間は３年間で、高校改革のモデル校として全国から６高校を指定校とした。

　道内唯一の指定を受けた伊達開来高では、複数の大学等との連携体制を構築し、ＳＴＥＡＭ教育を柱とした教科等横断的な学習を推進する。探究活動の様々な分析に活用するデータサイエンスの分野では北大数理・データサイエンス教育研究センター、室蘭工業大学、日本工学院北海道専門学校が協力する。

　地域との協働や観光学に関する学習は北大観光学高等研究センター、体育、家庭、情報、商業の科目では４月に提携協定を締結した吉田学園の協力を得るほか、生徒の設定した課題に応じ、農協・漁協など地域の産業と連携した取組も実施する予定となっている。

　連携・協力体制の構築に当たり、各機関の関係者などで構成する「だてコンソーシアム」を８月以降に設立する予定。各機関との連絡調整等を担うコーディネーターも配置する。

　学校の取組を支援するため、有識者等で構成する運営指導委員会を設置して専門的見地から指導助言や評価を行う。道教委においては、高校教育課長の下に「創造的教育方法実践プログラム推進チーム」を組織し、道立教育研究所と連携して運営委員会やコンソーシアム会議への職員派遣などの指導助言を行う。

　同校の相馬校長は「探究課題に応じた専門的な講義や助言を行うことで生徒一人ひとりの自主的な学びを支援し、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実を図っていきたい」と期待する。

(国 2022-07-27付)