【解説】スポーツ庁　高橋プラン公表

（解説 2022-08-19付）

　スポーツ庁は、高橋はるみ文部科学大臣政務官を座長とする「障がい者スポーツ振興方策に関する検討チーム報告書（高橋プラン）」をまとめた。障がい者スポーツの振興に向け国が中・長期的に取り組むべき施策を示すもの。各都道府県による障がい者スポーツセンターの整備や、特別支援学校における運動部活動の円滑な地域移行に向けた体制の整備などを提案している。

　報告書では、健常者と障がい者のスポーツを可能な限り一体のものとして捉える「ユニバーサルスポーツ」の考え方の推進、障がい者スポーツ団体の組織基盤の整備、自治体の体制整備に向けた改革の必要性を明記した。

　今後取り組むべき具体的な方策を「障がい者スポーツの普及」「パラリンピック競技等におけるアスリートの発掘・育成・強化」「障がい者スポーツ団体」「地域における障がい者スポーツの推進体制」の観点で整理。

　内容をみると、障がい者のスポーツ拠点となる障がい者スポーツセンターを都道府県ごとに設置するため、整備目標を盛り込む指針の策定を盛り込んだ。

　アスリートの強化に向けてはコーチ・スタッフ配置の支援を充実するほか、国際競技大会派遣への支援を拡大。地域における障がい者スポーツ支援の充実を図るため、都道府県体育・スポーツ協会と都道府県障がい者スポーツ協会の連携強化の必要性を示した。

　また、スポーツ・福祉・医療健康・教育各部局の連携体制の整備を計画的に推進するとし、運動部活動の地域移行に向けては特別支援学校中学部等における生徒のスポーツ機会や広域から通学する生徒の実態等を踏まえ、障がい者スポーツの資源を積極的に活用し、人材育成や地域の体制整備を図るべきとした。

(解説 2022-08-19付)