【解説】不適切なネット利用が急増

（解説 2022-08-24付）

　道教委のネットトラブル未然防止のためのネットパトロール結果によると、３年度におけるインターネット上の不適切な書き込みの検出件数は１７１４件となり、前年度と比べて１・７倍に増加したことが分かった。内容は自者や他者を特定または推測できる「個人情報の公開」が約８割。中学生によるものは約３・８倍と大きく増加した。

　ネットパトロールは、ネット上の児童生徒に関わる不適切な書き込みやいじめ等の早期発見・対応、未然防止を図るために毎年度実施しているもの。

　３年度の検出件数は小学校が３５件、中学校が２７７件、高校が１３９３件、特別支援学校が９件。全体の８１・３％を高校、１６・２％を中学校が占めている。

　内容は、個人情報の公開が１４３７件、法令に違反する行為や行動予告などの不適切行為が２７１件、ネットいじめが１件、その他（不良行為や援助交際等、自傷・自殺の願望に関する投稿、画像から学校名を特定する書き込み）が５件。

　小学校全体の約９割を不適切行為が占めた反面、個人情報の公開は中学校の８０・５％、高校の８６・９％を占めた。

　利用サイトの種別は「リアルタイム（携帯電話やスマートフォンを対象とした簡易ブログサービス）」が８６・３％と多く、「BBS（独立型）」「BBS（スレッドフロート型）」などと続いた。

　男女別では男子が５４・５％、女子が２９・８％、不明が１５・７％。前年度との比較では男子の比率が４・２ポイント上昇した。

　ネットトラブルの防止に向けて道教委は、国の関係機関や道の関係部局、道警、プロスポーツチームと連携した保護者向けリーフレットを近く作成する予定。また、保護者向け広報誌『ほっとネット』に複数の相談窓口を掲載するとしている。

(解説 2022-08-24付)