オホーツク管内校長会が研究大会 創意と活力満ちた学校へ 協議通し校長の役割等明らかに(関係団体 2022-08-25付)
活発な協議を呼びかける緒方会長
【網走発】オホーツク管内校長会(緒方隆人会長)は19日、北見市内のホテル黒部を主会場にオンラインで第50回教育研究大会を開いた。大会スローガン「オホーツクの子どもたちのために、志を高く掲げ、力強く前進する校長会~創意と活力に満ちた学校づくりのための校長の役割」のもと、会員ら約130人が参加。各分科会では8人の校長が研究課題に基づく取組について提言し、研究協議を通して校長の役割と指導性を明らかにした。
同会は、研究主題「未来を切り拓き ともに生きるよりよい社会を創り出す 日本人を育てる学校教育の推進~オホーツクの大地に誇りと愛着をもち、ともに未来を拓き社会を創造する子どもを育む学校経営の推進」に基づく3ヵ年継続研究の2年目に取り組んでいる。「学校経営」「教育課程」「指導・育成」「危機管理・教育課題」の4つの研究領域を定め、校長の果たすべき役割と指導性を究明している。
緒方会長は開会あいさつで、コロナ禍でも学力・体力向上、1人1台端末の活用、人材育成、働き方改革など様々な教育課題が山積していることに触れた。
学力向上については「小学校と中学校が連携した取組をより一層充実させ、個別最適な学びと協働的な学びを実現するためのICT活用を含めた授業改善が求められている」と強調。人材育成では「各市町村の校長会で連携し、教頭候補の育成・発掘に尽力してほしい」と要請した。
こうした情勢の中、50回目となる研究大会では「参加する校長一人ひとりが課題意識を強く持ち、研究主題や協議の柱に沿った熱意あふれる活発なグループ協議を」と述べ、各学校の教育活動や学校経営の充実につながることを期待した。
このあと、4分科会に分かれて研究協議。各提言者が研究課題に基づく取組について提言したあと、参加者同士での協議を通して成果と課題を明らかにした。
うち第1分科会で提言した網走市立東小学校の大西篤校長は「学校経営ビジョンの実現」「活力ある組織づくり」の2つの視点から実践を紹介。
学校経営ビジョンの実現に向けた取組では、教育局や市教委の方針・取組と関連付けてグランドデザインの見直しを図ったこと、「何ができるようになるか」を意識できるよう行事等の目標を見直したことなどを説明した。
活力ある組織づくりについては、教職員が主体的に学校経営に参画できるよう、個業化していた委員会などの改廃、事務部の教務部への編入など分掌組織の見直しに取り組んだことなどを示した。
その結果「コロナ禍を学校改善の契機と捉え、チーム学校として教育活動全体を見直し、教育の質の向上に取り組むことができた」「学校評価(職員)の“組織的な取組の推進”の項目で成果が現れた」などと述べた。
各分科会の提言者と研究課題はつぎのとおり。
=敬称略=
▼第1分科会「学校経営」
▽大西篤(網走市東小)
学校経営ビジョンの実現と活力ある組織づくりにおける校長の指導性~学校経営におけるニューノーマルの志向
▽橋本正之(訓子府町訓子府中)
創意と活力に満ちた学校経営ビジョンと校長の指導性~地域と連携した学校経営の推進
▼第2分科会「教育課程」
▽井上暁博(興部町沙留小)
家庭や地域の特色を生かした教育課程の編成・実施と校長の指導性~地域とのつながりを生かし、主体性を育むカリキュラム・マネジメント
▽久間博文(北見市東相内中)
家庭や地域の特色を生かした教育課程の編成・実施と校長の指導性~社会との連携・協働を推進するカリキュラム・マネジメント
▼第3分科会「指導・育成」
▽相馬一之(遠軽町丸瀬布小)
教職員の意識改革と協力して学校運営に参画する校内体制の充実と校長の指導性~学校経営参画意識を高める取組
▽畠山稔(清里町清里中)
教職員の意識改革と協力して学校運営に参画する校内体制の充実と校長の指導性~組織づくりとコーチングによる意識改革を通した人材育成
▼第4分科会「危機管理・教育課題」
▽佐藤章博(置戸町置戸小)
命を守る安全教育・防災教育の推進と校長の在り方~小中一貫教育の取組を通して
▽松野岳彦(紋別市潮見中)
様々な危機への対応と未然防止の体制づくりにおける校長の指導性~大きく捉えて小さくまとめる 困難は分割せよ
(関係団体 2022-08-25付)
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