道小 4年度広域人事調査 異動元校長 対象者の貢献実感 他管内の経験 大きな糧に(関係団体 2022-09-09付)
道小学校長会(紺野高裕会長)は4年度広域人事に関する調査の集計と考察をまとめた。制度に参加して良かった点(複数回答)として3年目終了者の8割が「職場の仲間との関わり」、7割が「授業力向上」を挙げており、他管内での経験を経て成長を感じていることが分かった。異動元の全ての校長が教育課程の改善や学校運営の活性化など、対象教員による貢献を実感。道小はこうした制度の利点を踏まえ「今後も対象者の3年間の実績を勘案し、元の管内に戻る際に力を発揮しやすい環境や役割を用意するなどの配慮をしていきたい」としている。
道公立小中学校教職員広域人事は平成23年度から開始。教職員の適正配置を促進し、学力向上や生徒指導など、地域における教育課題の改善に資することで、全道的な教育水準を高めることを目的としている。
平均年齢の高い管内の中堅層の教諭が平均年齢の低い管内の学校に異動し、原則3年間勤務する。異動先で教育実践の中核を担ったあと異動前の管内に戻り、その経験を生かしていく。また、若年層の教諭は平均年齢の高い管内の学校で力量を高めたのち、異動前の管内でその知見を還元する。
調査の対象は①異動3年目終了者本人、異動先校長と異動元校長②1年目対象者本人、異動先校長と異動元校長③広域人事終了後2年経過した本人と異動元校長―。対象者75人のうち74人から回答を得た。調査時点は5月1日現在。
結果をみると、制度に参加して良かった点では3年目終了者の82%が「職場の仲間との関わり」、73%が「授業力向上」「保護者・地域との関わり」を挙げた。
大変だった点で最も多かったのは「精神的負担」の45%。内容は運送業界の情勢変化による「引っ越し手配」の困難さが多くみられ、道小は個別の配慮が必要と指摘している。
3年目終了時の異動元の校長は対象教諭について「大いに貢献した(27%)」「貢献できた(55%)」「貢献できた部分がある(18%)」と評価した。内容は「授業力の向上」「職場の仲間との関わり」「保護者・地域との関わり」がいずれも64%。
1年目終了者の異動先の規模・場所などの希望については「希望どおり」が50%、「おおむね希望どおり」が38%。異動までの準備で困ったことは「異動までの期間」が50%と高い。
広域人事から2年経過した教員の88%が「良い変化があった」と回答。教員が活躍している点として異動元校長の6割以上が「学力向上」「教育課程改善」「授業力向上」を挙げている。
今後の改善策を「対象者の選考」「情報の共有」「制度の運用」の3点から整理。対象地域の見直しや優遇措置の明示、異動者に対する精神的・経済的な負担への配慮、制度の利点を周知する必要性を示した。
(関係団体 2022-09-09付)
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