芽室西小で感染症対策セミナー　効果的な換気方法助言　北総研職員が視察・講話　道教委

（道・道教委 2022-09-13付）

換気扇での換気量を風量計で計る村田主査

　【帯広発】道教委は７日、学校の感染症対策改善セミナーを芽室町立芽室西小学校（阿部立校長）で開いた。道立総合研究機構北方建築総合研究所の村田さやか主査が校内を視察したあと講話。冬の寒さを抑える効果的な換気の量や方法などに関して助言した。

　セミナーは、感染症対策の改善点を整理して普及し、感染症に強い学校等の定着を図ることが目的。本年度は①学校等の感染症対策全般②学校における効果的な換気―の２種を用意した。

　学校における効果的な換気に関しては、７日からの２日間で芽室西小と帯広農業高校を会場に実施。うち芽室西小では清水高校、音更高校から養護教諭が会場に、帯広三条高校、滝上町立滝上中学校、釧路市立大楽毛中学校、釧路町立別保中学校、稚内養護学校の教職員がオンラインで参加した。

　はじめに、村田主査が校舎内を視察した。風量計を用いて各教室の換気量を計り、二酸化炭素濃度測定器で室内の換気状況を確認。換気扇の状態によって換気量が変化することから、教職員と共に正しい方法で清掃した。

　講話では、換気量が多いほど感染リスクは下がるものの、冬の寒さを抑えて必要最低限の換気をするために、効率的に換気する必要があることを示唆した。換気装置の種類や教室の形状、窓の配置など、あらゆる場合を想定した適切な換気を解説。寒さを感じやすい窓の近くは、カーテンやついたて板などによって気流の向きを変える工夫が必要となることを伝えた。

　また、防虫網にほこりなどがたまり、換気装置が作動していても換気量が足りなくなる可能性を強調。「定期的な点検や清掃が大切」と呼びかけ、二酸化炭素濃度測定器の適切な設置方法を説いた。

　参加者は、校舎の形状による換気の不安や体育館の換気方法などに関して質問。村田主査は、質問者の校舎の状態を聞き取り、効果的な換気方法を説明した。

　阿部校長は「これまでは寒くても換気を続けていたが、実際に視察や測定を通して学校に合った効果的な換気方法を指導してもらい、貴重な機会となった」とし「教職員への周知とともに感染症対策を徹底していく」と話した。

(道・道教委 2022-09-13付)