【解説】手引作成など 緊急対策5点(解説 2022-09-15付)
5日、静岡県牧之原市の認定こども園でバスに取り残された園児1人が死亡する事案が発生した。文部科学省は6日付で安全管理の徹底を求める事務連絡を関係者に発出し、送迎バスを有する全ての保育所、幼稚園、認定こども園、特別支援学校幼稚部に対しバスの緊急点検を行う方針を示した。
政府は9日、バス送迎の安全管理の徹底に関する関係府省会議を開催し今後の対応を協議。緊急点検や自治体による実地調査のほか、具体的な緊急対策として①バス送迎に当たっての安全管理マニュアルの整備②万一の場合に子どもがSOSを出せる支援③マニュアルの動画配信④登園管理システムの普及⑤送迎バスの安全装置の改修―が挙がった。
新たに作成するマニュアルでは、具体的な手順や日々の活動に活用できるチェックシート、幼児教育施設の組織体制、自治体による定期的な監査体制、重大事態が生じた際の園児・保護者への精神的なケアなどの記載を検討している。
今後の予定をみると、9月中・下旬に有識者や先進自治体からのヒアリングを実施。10月上・中旬に静岡県の特別指導監査や緊急点検の結果、緊急対策の結果をまとめる。11月下旬以降自治体による実地調査の実施状況を公表する。
永岡文科大臣は13日の記者会見で、今回の事案の詳しい原因に関しては、警察や静岡県による調査を待つ必要があるとしつつ「内閣府や厚生労働省等の関係府省と連携し、同様の事案が二度と起こらないよう、必要な対策を検討していく」と表明した。
幼児教育施設への支援方策に関しては「調査の終了を待ち、(緊急対策の)結論が出てからの話。10月中に取りまとめが終わるので、その時までに答えることができると思う」と述べた。
(解説 2022-09-15付)
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