【解説】障害のある学生の就職支援
(解説 2022-10-06付)

 厚生労働省は、就職活動に困難な課題を抱える障害のある学生等への就職支援を拡充する。5年度予算概算要求に1億2000万円を盛り込んだ。

 コミュニケーション能力の不足や対人関係の構築等に課題があるなど、就職活動に困難な課題を有しており、卒業までに内定を得ることが困難な学生や、発達障害等のために専門的な支援がないと就職活動自体が困難な学生等に対して、大学等と連携して支援が必要な学生等の早期把握を図るとともに、就職準備から就職・職場定着までの一貫したチーム支援を行うもの。

 支援対象者は、面接でのコミュニケーション等に不安を抱えており、大学等の職員等がハローワークとのチーム支援が必要であると判断した学生や、発達障害等があり(疑い含む)、障害特性に応じた専門的な就職準備支援がないと就職活動ができない学生など。

 ハローワークでは、責任者(統括職業指導官等)のもと、就職支援ナビゲーターが中心となって、雇用トータルサポーター、臨床心理士(委嘱)等がチームとなって支援。担当者との相談から適職の選択、応募書類の作成指導、事業所見学、模擬面接、対人技能向上トレーニング、職場定着支援、心理的サポートまできめ細かな支援を行う。障害特性に応じた専門的支援が必要な学生には雇用トータルサポーターが個別支援を行う。

 また、雇用トータルサポーターは、大学等へ支援が必要な学生の早期把握や就業支援実施のためのノウハウを提供。キャリアセンター等の担当者向けに障害特性の理解促進を図る。

 企業に対しても、求人開拓や定着支援、発達障害者等を雇用した経験のない企業への理解促進、発達障害等の学生を採用した企業への雇用管理に係る助言、障害学生の職場実習やマッチング支援も実施する。

(解説 2022-10-06付)

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