新時代の教育創造へ　道高校長協会普通部会　旭川大会

（関係団体 2022-10-18付）

創意ある普通科教育の創造を目指し研鑚した

　【旭川発】道高校長協会普通部会（部会長・藤井一志札幌東高校長）は９月上旬、旭川市民文化会館で４年度道普通科高校長研究協議会第３７回旭川大会を開いた。研究主題「北海道の新たな時代を拓く普通科教育の創造」のもと、講演や研究協議を通して研鑚を積んだ。

　普通科高校の当面する諸課題の解決を図るとともに時代を担う人材を育む創意ある普通科教育の創造を目指して研究協議を行い、道高校教育の進展と学校経営の改善に資することが目的。道教委、旭川市教委、道高校長協会が後援、道高校長協会普通部会道北支部が主管した。

　開会に当たり、あいさつに立った藤井部会長は文部科学省の新時代に対応した高校改革推進事業（普通科改革支援事業）に道内で釧路湖陵高校と大樹高校の２校が指定されたことなどに触れた上で「新しい時代の高校教育を理解し、着実に実現していくとともに、校長として求められる資質・能力を向上していくためには、自己研鑚はもとより、会員相互に研究や協議を重ね、深めていくことが極めて大切。集合し大会を開催できることは誠に意義深い」との考えを示した。

　来賓祝辞では道教委の倉本博史教育長のあいさつを佐藤裕之教育指導監が代読したほか、今津寛介旭川市長が登壇。うち佐藤教育指導監は新時代に対応した高校教育の在り方における普通科改革について「生徒や地域の実情に応じた特色化・魅力化は普通科においても求められている」と。

　その上で「生徒の多様な実情やニーズに対応して生徒の学習意欲を喚起し、必要な資質・能力を確実に身に付けさせるとともに、生徒の可能性や能力を最大限に伸長するよう高校の特色化・魅力化を推進していきたい」と述べた。

　続いて旭山動物園の坂東元園長が「伝えるのは命　繋ぐのは命」と題して講演。坂東園長は予測困難な未来に触れ「１０年後、社会を動かしていくのは高校生たちだと思う。社会人になり、たくましく生きていけるような感性を育てられれば」と述べた。

　命に関しては、食肉処理場でブタ・ウシが死を迎える姿を見て「（ブタ・ウシたちは）生きたいんだと実感した。そこから“いただきます”は欠かさず、うまい・まずい以前に食べ物を粗末にできなくなった」と伝えた。

　午後からは全国情勢報告と研究協議を実施。稚内大谷高校の平岡祥孝校長と大空高校の大辻雄介校長が研究発表を行った。

　うち平岡校長は「創意ある普通科教育の創造を目指して～文理専攻教育課程を事例として」と題し、文理専攻の目指す教育などについて発表した。

　また南幌高校の矢橋佳之校長が「北海道の新たな時代を拓く普通科教育創造　未来に向かって学び続ける人を育む普通科教育の実現」に関する最終報告を行った。

(関係団体 2022-10-18付)