コロナ・インフル同時流行に備え

（解説 2022-10-21付）

　文部科学省は１９日付で事務連絡「新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時流行も見据えた今後の感染対策について」を各都道府県・指定都市教委担当課に発出した。今夏を上回る感染者が発生する可能性を見据え、体調不良者の欠席徹底や部活動を含む効果的な感染症対策の一層の推進を求めている。

　新型コロナ・インフル同時流行対策タスクフォースは１８日、コロナと季節性インフルエンザ同時流行に備えた対応を決定。同日、感染症対策分科会は今秋以降の感染拡大期における感染対策をまとめ、同時流行下における外来受診や療養の流れを示した。

　これを踏まえ文科省は、今後各地域で決定する取り扱いを確認した上で、学校内で発熱などの体調不良者が発生した際の対応の情報共有を徹底するよう要請した。また、インフルエンザに関してもコロナと同様に療養開始や出勤・登校開始時に医療機関の検査結果を求めないよう呼びかけた。

　教育現場や医療現場の負担を避けるため、ポイントを絞った効果的・効率的な対策に取り組む必要があるとし、季節性インフルエンザの同時流行も想定した体調不良者の欠席徹底、体調不良の教職員の休暇徹底、効果的な換気の徹底、マスク着用が困難な状況での感染対策など、あらためて学校における対策の検討・徹底を求めた。

　換気対策の徹底では、学校衛生管理マニュアルや日本学校保健会の「学校における感染症対策実践事例集」を参考にして屋内の体育館や更衣室、移動時のバスなどを含む対策を要請。冬季を迎えて窓開けによる常時換気が困難になることからサーキュレータやHEPAフィルタ付空気清浄機などの有効性を示し、国の交付金を活用して学校施設の状況に応じて導入を検討するよう呼びかけている。

(解説 2022-10-21付)