ヤングケアラー共通認識形成へ　学校配布用に指針作成　３定札幌市議会決算特別委

（札幌市 2022-10-28付）

　札幌市子ども未来局は、２６日の市議会決算特別委員会で、日常的に家族の介護や世話をする１８歳未満の子ども「ヤングケアラー」への対応について共通認識を持つために、学校などに配布するガイドラインの作成を進めていると明らかにした。

　ヤングケアラーの中には、当事者である自覚がなく、表面化しないケースが多い。支援につなげるためには、学校教員をはじめ、保健福祉・医療分野の関係者らの連携が必要なことから、把握の仕方や、どのように連携するかなどを示す。

　同局をはじめ、市教委や保健福祉局などと連携して作成を進めており、年内の配布を予定している。

　佐藤学子ども育成部長は「支援に関わる全ての人の共通認識を形成していく」と述べた。

　うるしはら直子委員（民主市民連合）の質問に対する答弁。

◆３５０円に据え置き　対象１００館に拡大　長期休暇中児童クラブ昼食提供

　子ども未来局は、長期休暇期間中に児童グラブを利用する子どもたちに昼食を有償で提供する事業について、価格を３５０円に据え置くことを報告した。また、対象クラブを１００館に拡大する。

　昼食提供は、共働き世帯における弁当作りの負担を減らそうと、前年度冬季に２０館を対象に試行的に実施。本年度夏季も、６０館に対象を増やし、１食３５０円で弁当を提供した。実施後のアンケートでは、利用者の約８割が「満足」「やや満足」と答えた。

　本年度冬季も引き続き実施する。物価高騰が続く中でも、価格に食材費の値上がり分を転嫁せず、質や量を維持したまま３５０円で提供することを決めた。

　対象を市内全クラブのおよそ半数に当たる１００館に拡大し、週に１回の頻度で、全３回提供する。また、冬の交通事情を考慮し、配送車１台当たりの配送先を減らすほか、代替車両を用意し、遅延防止対策を講じるとした。

　佐藤子ども育成部長は「次年度以降も段階的に館数を増やし、全館での実施を目指す」と述べた。

　林清治委員（民主市民連合）の質問に対する答弁。

(札幌市 2022-10-28付)