札幌市P協5年度文教施策要望・意見書
(札幌市 2022-10-31付)

意 見 書

【学級の定員に関して】

 中学校においても1学級当たりの少人数化の実現をお願いする。

 施設の問題もあるが、今回の保護者アンケートでは2割がさらなる少人数化を希望している(30人以下)。

 さらにきめ細かな指導を望むには、教員の負担軽減が肝要だと考える。

【授業・学習に関して】

▽授業

 リモート授業の推進と環境整備を希望する(不登校、病欠のサポートも含む)。

 全ての授業に対応している学校(学級)もあるようなので、どの学校でも同じように対応可能になることを希望する。

▽学習

 ICT授業への導入に伴って各家庭間格差、学校間格差の生じない施策を推進願う。

【教職員に関して】

 小・中学校における担任をサポートし補助する体制を各学校が一層工夫しやすいように条件整備を願う。

 小学校でも専任指導体制の拡大(体育、図工、音楽、家庭科、英語、ICT、プログラミングなど)の推進を希望する。

 教職員の時間外労働や労働時間の改善、働き方改革を進めて、教職員の負担軽減を希望する。

 それによって、教職員が

①健全に子どもたちに向き合える心身的余裕を持てるようにしてほしい

②より良い教育に専念できるようにしてほしい

③教職員志望者が増加し、より良い人材の確保に繋がってほしい

【部活動に関して】

 教職員の負担軽減が、子どもたちの学びの場の削減にならないような施策の工夫を願う。

 運動部の活動活性化のため設備の充実を希望する。

【不登校・いじめに関して】

 いじめ問題は、早期の発見と対処が被害者保護の前提となるため社会全体で子どもを守る地域連携の仕組みを希望する。

 いじめによる自殺が減るように、対策や支援の充実を希望する。

 不登校の子どもが増加傾向にあり、サポートの拡充が必要と考える。登校が困難な際は、転校等、どのような選択肢があるのか、情報の提供を希望する。

 不登校の子どもが安心して学べる場の増設を希望する。

 岐阜県の草潤中学校のような多様性のある学び方ができる公立の不登校特認校の設置を強く求める。

 旭川で発生した女子中学生自殺事件は学校側の対応に重大な問題があり、いじめ認定が遅れ後手となった。いじめに対しては、速やかな認定を希望する。

【特別支援・学びの教室に関して】

 多様な子どもの教育ニーズを叶える特別支援教育の一層の充実を願う。

 通常と特別支援の中間のような学級の設置を希望する(子どもの孤独感を和らげる場が必要と考える)。

 担任の負担が重すぎるので、担任外のサポート窓口を希望する。

 特別支援学級と通常学級の子どもたちが、交流学習する機会を希望する。

 小・中学校から継続した支援体制での、高校通級の設置を希望する。

【支援専門スタッフに関して】

 スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、相談支援パートナーなど、学校や子どもたちを支援する体制を一層充実させる施策の推進を願う。

【学校給食に関して】

 感染症予防のために黙食が続いているが、楽しい会食の再開を希望する。

 ゆとりのある喫食時間の確保を希望する。

 給食の完全無償化を希望する。

 アレルギーに対応する代替食、除去食の増加を希望する。

【学校設備に関して】

 学校のトイレの洋式化を含む環境改善が時間をかけてようやく実現したことに感謝している。しかし、時代はシャワートイレ化、エアコンの設置、換気設備の充実、手洗い場の改善などつぎの課題へと進んでいる。将来を見通した学校施設の改善に向けた取組を願う。

 多目的・LGBTに対応したトイレ設備の充実を希望する。

 コロナ感染防止のため換気設備の拡充を希望する。

 学校の備品整備にさらなる予算増加を希望する。

【図書に関して】

 読書環境整備と学校図書のさらなる充実に向けて図書購入費の増額を希望する。

 学校図書館司書、または開放図書館司書の全校配置および勤務時間(回数)の拡充に向けての施策の推進を願う。

 各校に常勤の図書館司書配置を希望する。

 良書の老朽化の修理もしくは更新を希望する。

 図書館開放日の増加を希望する。

 電子図書の導入と拡充を希望する。

 図書館利用推進の強化運動を希望する。

 コロナ禍による図書イベント(読み聞かせなど)の減少が著しいので、目と耳で本に親しみ理解を深める図書イベントの実施を希望する。

【幼稚園に関して】

 共働き世帯の増加に伴い、預かり保育の拡充とより安心して預けられる体制確立のための人員確保を希望する。

 利用料金の検討も希望する。

 満3歳児保育導入を希望する。

 市立幼稚園を減らさないでほしい。

 ホールの冷房対策と園舎の補修を希望する。

【教育関連予算に関して】

 学校だからこそできる体験型授業に係る予算の増額を希望する。

 副教材に係る予算の増額を希望する。

 就学援助の条件改善を希望する。

 PTA活動関連の予算についても基盤維持・強化に向け変わらぬ助成を希望する。

【その他の意見に関して】

 ICTの学校教育への導入に伴って、それを扱うマナーやセキュリティー、付き合い方の指導の全市的な取組の充実を願う。

 学校の校区割りの見直しを希望する。

 化学物質過敏症等に対する取組を推進することを希望する。

 全学校のトイレに生理用品の設置を希望する。

 性教育の拡充を希望する。

     (連載終わり)

(札幌市 2022-10-31付)

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