流域貯留浸透施設の授業に参加　役割や仕組みなど理解　札幌新陽小　現場見学など

（札幌市 2022-11-04付）

　札幌市立新陽小学校（相高秀彦校長）６年生約７０人は１０月２１日、市下水道河川局主催の流域貯留浸透施設に関する授業に参加した。施工する勇建設㈱（札幌、坂昭弘社長）の担当者らから概要について説明を受け、施設の役割や仕組みなどについて理解を深めた。

　市は、都市化の進展などに伴う洪水被害を防止・軽減するため、公園や学校グラウンドに流域貯留浸透施設の整備を進めている。

　授業は、施設を整備する理由や役割、効果について子どもたちに理解を深めてもらうことを目的に、整備を予定している各学校で行っているもの。新陽小では、総合的な学習の時間に位置付けて実施した。

　下水道河川局の担当者が、河川の役割、市で取り組んでいる洪水対策などについて説明。

　市内における過去の水害を振り返りながら、洪水被害が発生する要因として、コンクリートが増えて雨水が地中に浸透しにくくなったことなどを挙げた。

　そうした被害を防ぐため、①川を広げる②少しの間、雨水を貯める―といった市の対策を紹介。②の取組として流域貯留浸透施設の整備が行われていることを伝えた。

　また、勇建設の工藤完所長が新陽小の流域貯留浸透施設について説明。

　たまった雨水が地下の排水管を通ってマンホールに集まり、下水道に流れていくといった仕組みについて、ＣＧの完成予想図などを提示しながら紹介した。児童からは「配水管がジグザグに配置されているのはなぜ」「配水管は何㍍くらいあるの」など多くの質問が寄せられた。

　このあと、現場に移動しバックホーなどの建設機械を見学した。

　工藤所長は「この取組を通して、子どもたちに少しでも建設業に興味を持ってもらえたら」と期待した。

(札幌市 2022-11-04付)