【解説】共通テスト得点調整へ改善案
(解説 2022-11-18付)

 大学入試センターは16日、大学入学共通テスト得点調整の実施条件・方法の改善に関する提言を公表した。難易度による平均点差が大きい場合に行う得点調整について、平均点差のみならず、段階表示(受験者全体に占める成績の相対的位置を9段階で示すもの)の区分点差も考慮するよう提案した。5年2月7日までオンライン上から意見を募集し、5年6月ごろまでに決定する予定。

 難易度による平均点差が大きい場合に行う得点調整はこれまで、受験者数1万人未満の受験教科において「対象科目間で平均点差が20点以上開き、それが試験問題の難易差によるものである場合」、平均点差が15点差となるよう調整を行っている。

 一方、7年度大学入学共通テストから高校の新学習指導要領に対応した出題教科・科目の構成や内容が変わり既卒者の希望する者のみが受験する経過措置科目も設定されることから、科目間の得点分布の形が大きく変わり段階表示の各段階間で大きな得点差が生じる可能性がある。

 このため大学入試センターは、得点調整部会におけるテストや統計の専門家による議論を踏まえ、平均点差を一定範囲内に収める従来の調整方法を生かしつつも、段階表示の同段階間での得点差も一定の範囲に収める改善策を提案。従来の20点以上の平均点差が生じた場合に加え「15点以上の平均点差が生じ、かつ段階表示の区分点差が20点以上生じた場合」も得点調整の対象とし、区分点差が最大15点となるよう調整すべきとした。

 受験者数が1万人に満たない場合に得点調整の対象科目としない方針は7年度以降も継続する予定。共通問題を含む科目同士の得点調整については、問題作成の方向性の検討状況を踏まえて検討するとしている。

(解説 2022-11-18付)

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