校長室から―未来育む札幌の学校―　地域と教員に支えられて　市立札幌新川高等学校　矢田春義 校長

（札幌市 2022-11-22付）

▼わが校の強み

　札幌市新川地区は地域と学校の結び付きが強く、これまで地域と学校が協働して多くの取組を行ってきました。本校と近隣の小・中学校が参加する新川通さくら並木や公園での清掃活動がその一つです。

　こうした背景から近年小中高連携事業が始まり、その一環として、総合的な探究の時間の中で本校生徒が小学生に英語や算数の授業を行う「学びのデザイン」という取組を行っています。地域との連携によって生徒の学びの場が広がっています。

▼児童生徒の成長に向けて

　開校以来、校訓である「開拓者たれ」のもと、豊かな人間性を育み、２１世紀の開拓者となるべきたくましい生徒を育てる教育を推進してきました。

　平成２１年度からは「進学型キャリア教育」を実践するため、学校独自の教育課程である「フロンティア・エリア制」を導入し、「質の高い学力」の向上と、全ての教育活動を通して「社会人基礎力」（行動する力、考え抜く力、他者と関係する力等）を養成することを目標にして教育を行っています。

▼授業づくりの工夫

　全ての普通教室にプロジェクターを設置し、ＩＣＴを活用した授業に取り組んでいます。

　２年度と３年度には札幌市の「ＩＣＴを活用した“学ぶ力”の育成」に係るモデル研究校、本年度は「学びの質を高める効果的な端末の活用」に係るモデル研究校に指定され、様々なクラウドサービスや１人１台端末の活用について模索を続け、他の学校に対して具体的な活用事例を発表しています。

　また、学びの深化のために、ペアワークやグループワークを取り入れた授業にも取り組んでいます。

▼教職員への思い

　本校の特色は、生徒が活発であいさつがしっかりとできることです。

　また、部活動が盛んで、約９割の生徒が所属し、毎年多くの部が全道大会や全国大会の出場を果たしています。

　これというのも、本校の教員一人ひとりが「情熱」「研鑚」「信頼」からなる本校の「教員のポリシー」を念頭に、学習指導をはじめ進路指導、生徒指導、教育相談、部活動等を実践し、生徒との信頼関係を構築しているからです。

　教員の真摯な取組が本校の原動力です。

(札幌市 2022-11-22付)