札幌市内　０～１９歳コロナ感染急増　１６日　３割１２９９人　学級閉鎖１０月上旬の５倍３７２校

（札幌市 2022-11-18付）

　新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、札幌市内の子どもの感染が急増している。市内で初めて４０００人台を上回った１６日、０～１９歳の感染者は１２９９人で全体の３割を占めた。学級閉鎖を行った市立学校および園は、１０月上旬の約５倍近くに当たる延べ３７２校（暫定値）に上った。

　１６日の札幌市内の新規感染者は４４５６人と、初めて４０００人台を上回った。１０月からの０～１９歳の日別の新規感染者の推移をみると、中旬から感染者が増え始め、１１月に入るとさらに増加傾向が顕著になった。１６日には１２９９人に達し、全体の２９％を占めた。

　下水中の新型コロナウイルス濃度を調べる調査では、７～１３日の調査で、１㍑当たりのウイルス遺伝子数が６万１９００と前週比２・２倍に。第７波のピーク時の５万３９００を大きく上回った。

　市下水道河川局によると、検査結果は、日別の新規感染者数よりも早く流行状況が表れる傾向があるといい「一層の警戒が必要」としている。

　子どもの感染者の急増に伴って、休業措置を取る学校が増えている。市教委によると、学級閉鎖を行った市立の幼稚園、小・中・高校、特別支援学校は、１０月１０～１６日の週は７４校だったが、翌週（１７～２３日）は約２倍増えて１６４校に、翌々週（２４～３０日）は２６８校まで増えた。

　直近の３１日～１１月６日は３７２校で「１０、１１月は学習発表会など行事の多い時期でもあり、６波や７波を超す勢いで急速に増えた」という。換気が難しい季節に入ったため、各校には引き続き工夫した感染対策を呼びかけている。

　一方、１６日時点のワクチン接種率は５～１１歳の２回目が１３・９％、３回目は２・５％にとどまっている。１２～１９歳の２回目は６９・３％が接種したものの、３回目は３６・５％と伸び悩んでいる。いずれも全国平均と比べて５ポイント前後低い。

　市保健所は「一定程度の感染予防と重症化予防について効果が明らかになっているため、接種の検討をお願いしたい」と呼びかけている。

(札幌市 2022-11-18付)