札幌市教委　さっぽろっ子宣言　込めた思い伝わるよう　運営委で文言整理　１月決定へ

（札幌市 2022-11-21付）

札幌市教委　さっぽろっ子宣言

　札幌市教委が本年度開始した「さっぽろっ子宣言」の作成が大詰めを迎えている。１７日に行われた子ども運営委員会では、宣言文の最終候補３点の説明文について話し合い、それぞれに“込めた思い”がより伝わるよう文言を整理した＝写真＝。１２月ころに実施する市内全小中学生対象のアンケート調査の結果によって、来年１月ころに決定する見通し。

　市教委は本年度、「人間尊重の教育」を市学校教育の重点の基盤として位置付け、子どもが自分の良さや可能性を認識するとともに、多様な人々と協働しながら社会的変化を乗り越え、持続可能な社会の創り手となる教育の推進を一層図っていくとした。

　それを踏まえ、これまで実施していた人権教育推進事業を「人間尊重の教育」推進事業に改称し、事業内容等を再構築。①多様性に向き合う学校教育の推進②「人間尊重の教育」を踏まえたグランドデザインの作成・改訂③札幌市の子どもをつなぐ自治的な活動の推進―の３つの研究事業を推進している。

　③の取組として「一人ひとりが大切にされている」と実感できる学校づくりに向けた合言葉となるさっぽろっ子宣言の作成を開始。子どもたちが主体となって自分の思いや意見を発信する機会を創出し、日常生活や地域社会への参画意識や自己承認の高まりの気付きにつなげることがねらいだ。

　中学校の生徒会担当教員らで構成する推進委員会、各区を代表する中学校生徒会代表生徒で構成する子ども運営委員会を設置し、６月から作成に着手した。

　子ども運営委員会ではこれまで、市内の全小中学生を対象に実施した事前アンケートの結果をもとに生徒たちが宣言文候補を考案。推進委員会での協議を経て、最終候補３点まで絞り込んだ。

　１７日、オンラインで行われた２回目の子ども運営委員会では、各宣言文に“込めた思い”を説明する文章について協議。小学生にも伝わりやすい内容になっているかを視点に「分かりやすくするため、補足する一文を加えたい」「この単語は小学生には難しいので削除した方がいい」など建設的な意見を出し合い、文言を整理した。

　今後、各宣言文候補に関するプレゼン動画を制作し、各学校に周知。１２月ころに市内全小中学生を対象としたアンケート調査で投票を募り、来年１月ころに決定する見通しだ。

(札幌市 2022-11-21付)