紋別潮見小 公開研究会　学びの必要感生む工夫　授業スキル向上へ４授業

（学校 2022-11-24付）

周りの友達と考えを共有（６年）

　【網走発】紋別市立潮見小学校（太田恭司校長）は１８日、同校で公開研究会を開いた。管内の教職員約５０人が参加。１・４・６年、特別支援の公開授業と研究協議を通じて、授業スキル向上を目指した校内研修の成果を発信し、授業改善の方向性を検証した。

　研究発表では、研修部長の黒田智嵩教諭が研修テーマ「授業スキルの向上を目指して」のもとに進めている授業改善の取組を紹介。同校では、授業スキルの意味を「技術を身に付け、目的をもって適切に活用できる力」と明確化し、その中で教員各自が自身の長所や課題と子どもの実態の両面を考慮した個人テーマを設定。授業実践の中で、子どもの実態と照らし合わせながら、テーマの検証や修正を行い、授業づくりを進めていることを伝えた。

　続いて、１年２組の算数科「ひきざん」（山中苑郁教諭）、４年２組の算数科「小数のしくみ」（枝廣勇希教諭）、６年１組国語科の「“鳥獣戯画”を読む」（井上大輔教諭）、特別支援の国語科「季節の言葉」（赤坂由輝子教諭）の４授業を公開した。

　６年１組の授業では、井上教諭が個人テーマを「学びの必要感を生む仕掛けの工夫」と設定。児童に教材「“鳥獣戯画”を読む」をさせたあと、カエルとウサギが相撲を取っている臨場感のある挿絵と比較しながら文章にどのような表現や工夫が見られるか、また、なぜそのような表現や工夫が必要なのかを質問した。

　児童は「“です”や“ます”を使わずに言葉を止めればより言葉が強調される」「例えば“ホームランです”よりも“ホームラン！”の方が実況っぽくなって読む人が楽しめる」などと体言止めの表現を見つけ出すとともに、身近な生活体験と結び付けて考えたり、周りの友達と話し合って考えを共有したりして、文章の中でどのような効果を与えているのかを考察した。

　公開授業後、参加者は、４つのグループに分かれて意見交換し、授業改善に向けて資質・能力の向上を図った。

(学校 2022-11-24付)