【解説】ナンバリング実施大学大幅増
(解説 2022-11-30付)

 カリキュラム編成上の取組としてナンバリング(カリキュラムの体系性を示すため各授業科目に番号を付与すること)を実施している大学数が、平成28年度の316大学から令和2年度は511大学に増加したことが文部科学省の「大学における教育内容等の改革状況調査」で明らかになった。

 大学の教育内容・方法の改善等の実施状況について定期的に調査し、各大学の積極的な教育内容等の改善に関する取組を促すもの。

 全国の国公私立795大学のうち、775大学から回答を得た。

 調査結果では、全国的にはまだ普及していないが、近年各大学によって取り組まれる進展があった事項として①カリキュラム編成上の取組としてナンバリングを実施している大学数②学部段階において異なる授業科目で教える内容が重複するのを避けるため、教員間で授業科目の内容を調整している大学数③学部段階において一部の科目をルーブリックによって明示している大学数―の3点を提示。

 ①は、28年度316大学(43%)から2年度511大学(68%)に増加した。

 ②は、28年度463大学(63%)から2年度490大学(65%)に増加。③は、28年度117大学(16%)から2年度224大学(30%)に増加した。

 また、全学的な教育目標等とカリキュラムの整合性を検証する全学的な委員会を設置している大学は約44%。文科省は、これらの状況を受け「策定・公表した3つの方針(卒業認定・学位授与の方針、教育課程編成・実施の方針、入学者受入れの方針)に基づいた具体的な取組の広がりも十分とは言えない」とし「3つの方針に基づく大学教育の質の向上のための各大学における具体的な取組のさらなる進展が必要」などと分析している。

(解説 2022-11-30付)

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