【解説】違法薬物への危機意識
(解説 2022-12-06付)

 道警が発表した少年非行等の概況(10月末時点)によると、薬物乱用で検挙・補導された少年は37人で、前年同期の19人から倍増していることが分かった。内訳は有職少年18人、無職少年9人、高校生7人、中学生2人、その他学生1人。

 道が発表した4年度道民意識調査「薬物乱用の防止」では、道内に居住する満18歳以上の個人1500人(有効回収率57・3%)を対象に薬物に対する意識を調べた。

 結果をみると、覚醒剤や大麻などの違法薬物のイメージに「絶対に使ってはいけないと思う」と回答した割合は88・5%、「犯罪に巻き込まれると思う」が7・0%と否定的なイメージが多数を占める。

 一方で「使うも使わぬも個人の自由だと思う」が2・3%、「法律で禁止されていなければ一度くらい使ってみたい」が0・8%。「法律で禁止されていなければ一度くらい使ってみたい」と回答した割合は18~29歳が3・8%、人口規模別では札幌市が1・5%で、若年層や都市部で危機意識が低い傾向にある。

 違法薬物の知識やイメージを得た情報源に関しては「テレビ、ラジオ、新聞」が75・2%、「インターネット(SNS、配信動画、各種サイトなど)」が13・6%、「職場、学校」が7・4%など。

 違法薬物に関して知りたいことは「違法薬物の種類や身体へ与える影響」が56・0%、「薬物乱用による健康被害」が15・3%、「薬物乱用者が起こした事件・事故」が14・2%で、薬理作用や起因する事件、事故への関心が高いことが分かった。

 道警は結果を踏まえ、違法薬物に肯定的なイメージを持つ割合の高い10~30代の世代に違法薬物の影響や危険性などの情報を発信し、広く道民に周知を図るとしている。

(解説 2022-12-06付)

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