十勝教育研究所　初の小・中意識調査　授業改善に活用して　刊行物や取組の認知度紹介

（関係団体 2022-12-08付）

　【帯広発】十勝教育研究所（山田洋所長）はホームページで、管内の教育課題や教育情報等をまとめた「十勝管内小・中学校意識調査　数字で見る十勝の教育」の提供を始めた。１回目として、昨年１１月に実施した同所の取組に関する調査結果を公表。教職員が管内状況を把握し、授業改善に役立てるための情報提供に力を注ぐ。

　同所は、調査研究や資料提供等を中心的な業務とする運営基本方針にのっとり、十勝管内の実態を把握するために管内小・中学校を対象とした意識調査を始動した。同所所員は教職員で構成されるため、現場のニーズに応じた調査テーマの選出および普及が期待される。

　手始めに、昨年１１月には「十勝教育研究所の取組について～活用実態と要望等の調査」を実施。校長、教頭、主幹教諭、教諭ら２８４人が全７問に回答した。

　今回、調査結果のフィードバックと、結果を勘案した同所の対応を伝えることを目的に「数字で見る十勝の教育」とし、ホームページ上で調査結果と所見を公表した。

　結果をみると、同所における既知の取組に関しては、学習指導資料「十勝の子どもの学力」、広報誌「十勝教育研究」は８割を超え、研究紀要・ダイジェストは７割を上回るなど、刊行物の認知度が高かった。一方、協力員研究や教育研究相談等の取組に対する認知は低い傾向にあることが明らかとなった。同所における取組の活用についても同様に、教育研究相談やカリキュラム支援センター等の活用が少ない傾向にあった。

　また、刊行物の閲覧方法に関しては、ホームページでの公表が冊子での閲覧を上回った。ただし、従来のように冊子での閲覧を望む回答者も半数を超えた。

　自由記述欄では「新学習指導要領に対応した、子どもの学力向上に有効な学習指導の取組を教えてほしい」「すぐに使えそうな学習指導や学級経営のヒント等について、気軽に情報提供・交流できるものがあれば」との意見や要望が上がり、若年層の成長につながる取組が期待されている。

　山田所長は、今回初の試みとなった調査結果の公表に関して「教職員が管内小・中学校の現状を把握し、授業改善に役立てるためのシンクタンクの役割を担えたら」と話した。

(関係団体 2022-12-08付)