オホーツク特別支援教育訓子府大会　自立活動の基盤整備を　オホーツク局大平指導主事講演

（関係団体 2022-12-02付）

　【網走発】オホーツク地区特別支援教育研究連盟（池田潤理事長）は２０日、第５７回オホーツク地区特別支援教育研究大会訓子府大会をオンライン開催した。オホーツク教育局義務教育指導班の大平博司指導主事が講演。参加者は、児童生徒の自立活動の意義や目標について再確認し、身に付けさせたい力を踏まえた授業づくりに向け学びを深めた。

　大会は、オホーツク地区特別支援教育研究連盟北見ブロック研究会主管、オホーツク局・訓子府教委など後援。管内の小・中学校の教員ら３１人が参加した。

　開会に当たり、池田理事長は「きょうの研究大会が参加者の皆さんとオホーツクの教育にとって価値あるものとなるよう学びを深めてほしい」と呼びかけた。

　続いて、オホーツク局義務教育指導班の大平指導主事が「自立活動の意義を踏まえ、特別な教育的支援を必要とする児童生徒への指導の在り方」をテーマに講演した。

　はじめに、自立活動の意義について説明。障がいのある児童生徒の場合、生活年齢に即した系統的・段階的な各教科等の指導に加えて、個々の学習上・生活上の困難の克服に向けた自立活動の指導が必要と指摘。自立活動の目標としては「心身の調和的発達の基盤を培うこと」とし「教科等の知識を積み上げていくためにも、自立活動の基盤づくりが必要」と説いた。

　指導については、特別支援学校のほか、特別支援学級や通級でも行われることから「全ての学校の先生が、自立活動に関する理解を深めていく必要がある」と伝えた。また、授業時数については、一律なものではなく、個々の児童生徒の障がいの状況や心身の発達の段階等に応じて適切に定めるべきであることを確認した。

　つぎに、学習指導要領における自立活動の要点について説明したあと、管内の特別支援教育リーダー教員を務めていた小清水中学校の山下孔基教諭の授業を参考に、指導のポイントを解説。

　具体的な活動内容や目標を児童生徒が視覚的に確認できるようにすることで、授業のねらいを分かりやすく明確にしてあげられることや、子どもの良さを生かすために「できた！」「分かった！」などの喜びを大切にすることで、子どもの自信を育て、学ぶ意欲を向上させることができると伝えた。

(関係団体 2022-12-02付)