第64回中高英研開く 円滑な連携実現へ研鑚 150人参加 提言、公開授業など(関係団体 2022-11-29付)
第64回中高英研
第64回北海道中学校・高校英語教育研究大会(中高英研)が25日、ホテルライフォート札幌で開かれた=写真=。各研究会の会員ら道内の英語教諭約150人が参加。研究主題「中高連携を踏まえた英語教育をどう進めるか」のもと、提言発表や公開授業、国際教養大学専門職大学院の内田浩樹教授による講演を通して、時代の要請に応える授業実践の在り方について研鑚を積んだ。
主催は、道中学校・高校英語教育研究会、道中学校英語教育研究会、道高校英語教育研究会。大会は、中学校、高校の英語教諭が一堂に会し、より望ましい英語教育の在り方を、中高連携の視点から追究することを目的に開催。新型コロナウイルス感染症の影響により、公開授業を含む全面的な参集開催は3年ぶりとなった。
開会式では、大会長を務める道中学校英語教育研究会の木村嘉宏会長があいさつ。過日オンラインで開かれた全国英語教育研究団体連合会佐賀大会に言及し「小・中・高校の3校種が連携した研究は、学習指導要領が全面実施を迎えた現在の潮流」と述べた。道内では、中高英研に加え、ことし10月に北海道小学校英語教育研究会が設立し、3校種の組織がそろったことを報告。今後、3校種連携による大会の実施に向けて検討を深める考えを示し「本道の英語教育が一層進展することを願っている」と期待した。
引き続き、札幌市立厚別南中学校の佐藤智子主幹教諭が「“つながり”を意識した授業づくり~英語コミュニケーションクラスの実践を通して」、北星学園大学附属高校の小笠原孝司教諭が「新課程での実態、課題、共有しませんか」と題して提言発表した。
佐藤主幹教諭は、前任校の元町中学校で取り入れた「英語コミュニケーションクラス」の実践を説明した。同校では、自身を含めた英語科教諭4人とALTの役割を明確化。佐藤主幹教諭とALTが全時間連携し、通常の授業で学習した文法や表現を使うことに特化した授業を展開した。
「英語の授業は1時間で完結しない」という考えのもと「50分の授業で種をまき、生徒たちが自分たちの力で伸ばしていけるよう、“つながる”ことを意識した授業を大切にしている」と強調。他教科の学びや文化、旅行的行事などを題材に、生徒がイメージしやすい具体的な事象とのつながりを意識できるような場面設定を心がけたことを説明した。
各学年における授業例を示しながら、コミュニケーションクラスによる効果として「生徒の英語への抵抗感がなくなった」「間違いを恐れずにコミュニケーションを図る姿勢が生まれた」などが見られたことを紹介した。
小笠原教諭は、本年度から段階的に導入が始まった学習指導要領に触れるとともに、先行的に実施していたICTを活用した高校での学習を紹介。様々なアプリケーションを通して生徒の興味・関心を高める取組を示した上で「中学校におけるパフォーマンス評価の在り方や、発表における端末の具体的な活用などについて、中学校の先生と共有できれば」と期待した。
公開授業では、札幌市立清田中学校の西島明子教諭が2年2組英語「NEW HORIZON English Course2 Unit6~Research Your Topic」を指導。ALTに対し自分が提案したい情報を知ってもらうため、グループに分かれて発表を練習した。生徒たちは、先生役、生徒役、フィードバックに分かれ、相手の成功につながるフィードバックを繰り返した。
このあと、国際教養大専門職大学院の内田教授が「ワクワクしながら見る当選番号」をテーマに講演した。
(関係団体 2022-11-29付)
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