十勝女性管理職会楡の会秋季研　子の将来像を意識して　特支の視点で学び充実へ

（関係団体 2022-12-09付）

　【帯広発】十勝管内公立学校女性管理職会・楡の会（大庭奈穂子会長）は１１月２６日、帯広市内のとかちプラザで秋季研修会を開いた。会員１４人が参加。中札内高等養護学校の太田千佳子校長が講師を務め、特別支援教育の視点から、子どもの学びを充実させるための教職員の心構えを伝えた。

　開会に当たり、大庭会長があいさつ。「横のつながりを深め、今後も協力し合えたら」と期待を寄せた。

　続いて、中札内高等養護の太田校長が登壇。道立特別支援教育センター研究員や道教育大学附属特別支援学校副校長等を歴任し、本年度現職に就いた太田校長は「子どもたち一人ひとりが学びを充実させるために～特別支援教育の視点から」と題して講話した。

　太田校長は「環境は最大の指導効果を生む」とし、職員間の関係性も子どもに影響を与えることを説明。学校全体が多様性を理解していることが重要となり、「レッテルを貼らずに、子どもに関して教職員が悩むことが、今の教育界で必要なのでは」と訴えかけた。

　学習支援について、子どもの得意な認知方法を把握し指導を工夫するなど、意欲的な学びにつなげるために子どもを理解することの重要性を示した。進路指導については「学校選びではなく、選択する意思決定力の育成が大切」とし、早めに取りかかる必要性を説いた。

　また、特別支援学校に就学した子どもの事例を紹介した。通常学級で問題視される行動が就学理由となった場合、適切な実態把握や指導がされないままでは新たな失敗経験に結び付く恐れがあることを示唆。「子どもの将来像を意識して適切に検討してほしい」と伝えた。

(関係団体 2022-12-09付)