札幌市教委 高校生デジタル人材育成(札幌市 2022-12-20付)
左から檜田教育長、瀬川上席執行役員=セガ提供=
札幌市教委 高校生デジタル人材育成
セガと連携協定を締結
eスポーツやプログラミング
札幌市教委は16日、コンシューマ事業などを展開する㈱セガと市立高校におけるデジタル人材育成に向けた連携協定を締結した。「ぷよぷよ」をはじめとするコンテンツを活用し、eスポーツの教育的活用、プログラミング教育などを推進する。市立札幌開成中等教育学校で調印式を執り行い、檜田英樹教育長と瀬川隆哉上席執行役員が協定書を取り交わした。
セガは3年12月、市内に国内2番目となる開発拠点セガ札幌スタジオを設立。ことし10月には、市内を拠点とするゲーム関連会社や市、市教委と共同で複合イベント「Sapporo Game Camp」を開催するなど、地域の人々や子どもたちにeスポーツやプログラミングを身近に感じてもらう機会を提供してきた。
両者は、これをきっかけとして協定を締結。市立高校においてプログラミング教育等を通じてデジタル時代に必要とされる資質・能力の育成を図るとともに、eスポーツの教育的活用等を通して新しい時代をけん引するデジタル人材を育成し、市におけるデジタル・トランスフォーメーション(DX)の推進やデジタル産業の振興に寄与することを目的としている。
連携・協力事項は①プログラミング教育やデータサイエンス等のデジタルスキル教育②eスポーツ部の活動支援③eスポーツの教育活用に向けた支援④その他―の4点。
セガは、自社のゲーム事業やジャパン・eスポーツプロライセンス公認タイトル「ぷよぷよ」のeスポーツ×エデュテイメント活動を通じて培ったノウハウや資産を活用し、市立高校の取組を支援する。同社が教育委員会と連携協定を締結するのは初。
檜田教育長は、高校の新学習指導要領における共通必履修科目「情報Ⅰ」の新設など、これからの時代を生き抜く力が求められる背景を示しながら、協定を通して「子どもたちにとっても夢のある、そしてわくわくするような様々な取組を進めていきたい」と述べた。また「ふるさと札幌で、セガとの取組を通して育った子どもたちが世界に羽ばたいて活躍する第一歩になれば」と期待した。
瀬川上席執行役員は「eスポーツとエデュテイメントを通して、市立高校の皆さんに感動体験を与えられるような活動を行っていきたい」と意気込んだ。
ぷよぷよ特別授業
同日、協定に基づく取組の第1弾として、開成中等教育学校の4年生を対象に「ぷよぷよプログラミング」を活用した特別授業を実施した。
ぷよぷよプログラミングは、ぷよぷよのソースコードを使ってプログラミングを学ぶ教材。講師は、ぷよぷよのプロプレイヤーとして活躍するeスポーツ選手のぴぽにあさんが務めた。
ぴぽにあさんは生徒たちに、ぷよぷよがゲーム画面上に落ちてくるようにする方法、同じ色のぷよが4つつながると消えるようにする方法など、ゲームを完成させるためのコーディングについて解説。生徒たちは「面白い!」「連鎖できた!」などと楽しみながらプログラミングを学んだ。
参加した梶川大智さんは「eスポーツを身近に感じることができ、将来の夢の選択肢の一つになった」と感想を述べた。堀濱悠希さんは「触れたことのないプログラミング言語だったが、分かりやすく解説してくれたので簡単に操作することができた」と話した。
今後、市立札幌旭丘高校数理データサイエンス科におけるeスポーツを題材にしたスタッツ分析および研究の協力、プロ選手によるコーチングなどのeスポーツ部支援などの取組も計画している。
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ぷよぷよを作成する生徒たち
(札幌市 2022-12-20付)
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