NTTが教育ICTフォーラム 喜茂別小 木村校長ら講演 端末の家庭利用など
(関係団体 2022-12-21付)

 NTT主催、道教委等共催による教育ICTフォーラム2022が16日にオンラインで開催された。喜茂別町立喜茂別小学校の木村明彦校長ら道内外の学校関係者がICTを活用した実践事例を発表。教育現場における利活用の促進に向けて知見を共有した。

 フォーラムは、学校におけるICT活用の推進を図るため教育委員会や学校職員を対象に開催したもの。

 開会式で道教委ICT教育推進課の髙橋宏明課長は「セミナーの知見を自身の実践に生かすとともに、周りの教員にも紹介するなどICTを活用したさらなる教育の充実につなげてほしい」と期待した。

 熊本県高森町教委の審議員兼教育CIO補佐官を務める石井祐介氏は「“自立した学習者”の育成を目指す熊本県高森町の教育」と題して講演。小学生を対象としたオンライン英会話や端末で閲覧できるタブレット図書館など、自治体・大学等と連携した取組を紹介したほか、クラウドサービスを活用した授業や家庭学習と連動した研究について発表した。

 続いて喜茂別町立喜茂別小学校の木村校長が「できるところから~トライアンドエラー」と題して講演。タブレット連動の電子黒板やデジタル教科書を活用した実践を発表。全道でもいち早く1人1台端末の導入を完了したものの当初は活用が進まず、コロナ禍で危機感を抱いた教職員の意識変化を契機に活用が加速化したことを振り返った。

 家庭でのタブレット活用の実践も取り上げ、欠席時のオンライン授業、家庭学習での活用、連絡手段のデジタル化などの利点を説明。一部の学校で端末の持ち帰りに消極的になる要因として①家庭のワイファイ環境が一律でないこと②端末破損時の責任・補償の問題③関係者の意識(教育機会の均等や公平性の担保の必要性など)―を挙げ、解決の必要性を提起した。

 道教委のICT教育推進課の山寺潤主査からは、ICT活用に関する様々な情報を集めた道教委のICT活用ポータルサイトの各種コンテンツのほか、1人1台端末を効果的に活用している札幌北高校、月寒高校の実践を紹介した。

(関係団体 2022-12-21付)

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