道私教協 第33回定期大会 新委員長に石井氏選出 私学助成制度拡充など要求
(関係団体 2022-12-27付)

 道私立学校教職員組合協議会(道私教協)は、10日に開いた第33回定期大会で、2023年度運動方針を決定した。具体的な展開には「私学助成制度の拡充」「30人学級実現」など5項目を掲げ、労働時間や公務負担の軽減、教職員定数および専任率の改善などを要求に盛り込んだ。役員改選では、新委員長に札幌静修高校の石井翼教諭を選出した。

 23年度運動方針の取組の骨子をみると①特色ある教育への理解と協力②オンライン整備に関わる特別補助等③私学への道単独補助金削減案の撤回および増額、私立学校施設耐震化支援事業費補助金の充実④過疎地域・小規模校に対する特別補助の継続と充実⑤保護者負担の軽減⑥35人学級(将来的に30人)の完全達成・専任教職員の増員、校舎施設の拡充等の公費助成―など7項目を盛り込んだ。

 道単独補助金に関わっては、17年度以降大きく削減されており「国の補助金増額の流れに逆行する」と指摘。道に対する要請行動を強め、増額を求める考えを示した。

 オンライン環境整備に当たっては、授業のオンライン化やハイブリッド化が進む半面、「文部科学省が掲げるICTの理想モデルに現場の教員が技術的・時間的に対応し切れていない」と強調。情報格差の是正・働き方の改善の観点からも、支援に向けた運動を展開することを確認した。

 役員改選では、新委員長に札幌静修高の石井教諭を選出した。

 最後に「教職員は従来からの膨大な業務と慢性的な人員不足による長時間労働に加え、新型コロナウイルス感染症対策によって一層疲弊している。子どもたちの教育環境と教職員の労働環境が劣悪な状況にさらられる今、教育・労働環境を少しでも改善できるよう、私学助成制度拡充運動をさらに充実させ、国・道に働きかけていく必要がある」とした定期大会アピールを採択した。

 23年度役員はつぎのとおり。     =敬称略=

▽委員長=石井翼(札幌静修高)―新

▽副委員長=森田正治(専従)、小玉紘史(帯広大谷高)、田中大介(稚内大谷高)―新

▽書記長=齊田裕行(札幌静修高)―新

▽書記次長=川又英弘(専従)

▽執行委員=浜本裕(道文教大附属高)、遠藤源(稚内大谷高)、小原啓太(帯広大谷高)、芦澤満(白樺学園高)、長島仁(札幌静修高)―新

▽会計委員=松井勇祐(札幌静修高)―新

▽会計監査=山口千春(札幌静修高)―新

▽青年部部長=荘司裕(白樺学園高)

(関係団体 2022-12-27付)

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